犬の骨 25
高校の時、U君の家に泊まりで遊びに行った。
ゲーム等して遊んでいたが、夜中になり特にする事もなくなった。
「そういえば、絶対にUFOが見れる場所があるんだけど、行くか?」
U君がそう言うので、
「絶対に、ってUFOなんてそうそう見れる物じゃないだろ」
と応え、疑い半分で行ってみる事にした。
U君の家の周りは山か民家か畑しかなく、真っ暗だった。
懐中電灯で足元を照らしながら夜道を進んだ。
「あそこだよ」
U君が懐中電灯で照らした場所には石碑があった。
よく見ると人の形をしていて、かなり朽ちているが地蔵のような野仏だろうと思った。
「あ!ほら来たぞ!」
U君が空を見上げて言うので私も見上げると、そこにオレンジ色に光る玉のようなものが浮かんでいた。
空高くというよりは、地上十数メートルくらいをフワフワ浮いているように見えた。
「UFOというより人魂に見える」
そうU君に言うと
「未確認飛行物体なんだから、あれも飛行物体でUFOだろ」
と言われた。
しばらくそのUFOを観察していたが、ただフワフワ浮いているだけで、そのうち消えてしまった。
U君とは何かバカ話をしながら家に戻った。
最近、地元に帰る機会があったので、あの野仏を探してみたが、見つからなかった。
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