犬の骨

犬の骨 1

電車に乗っていた時の話。

5歳くらいの男の子と女の子が車内を走り回っていた。

迷惑だなぁと思って見ていると母親らしき女性が「やめなさい」と言って男の子をつかまえた。

男の子は泣きそうな顔をしていた。女の子は男の子をじっと見ていた。

男の子は「ママ、この女の子がずっと追いかけてくるんだよ」と言った。

母親は怪訝そうな顔で「何言ってるの？女の子なんていないじゃない」と返した。

女の子は男の子をじっと見ていた。