拝啓、君へ

@tobenaipenguin

第1話 出会い

中学1年生。その年初めての雪が降った日。あまりの寒さに凍えそうになりながら友達の恋バナを聞いていた。「私、4組のG君が気になるんだけど、ほぼ一目惚れで話したことがないんだよね。」「えーー!!じゃあ今から話しかけに行こうよ!珍しい名前だし、どんな顔か気になるし。」そんな2人の話を笑いながら聞いているとグイグイと引っ張られて気づいたら2階にある1年4組の教室に着いていた。


「どの人ー??あ、あの人か。へーまぁまぁじゃん。」「まぁまぁとか言わないでよ、カッコいいじゃん!」そんな2人のやりとりを聞きながらも内心あまり興味のない私はキョロキョロとあたりを見回していた。すると、机の上に座って外を眺める1人の男の子が目に入った。ふと目があった瞬間、少しドキッとした私に対して彼は中指を立ててきた。腹が立ったので「もう戻ろうよ。」と友達2人に声をかけて自分のクラスに戻ることにしたのだった。

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