『マイティー本』第三章目次考察と、最近の動きについて

今回は予告通り、マイティー本(人によってはこの本を『令和の黒本』『イブール本』と呼称する向きもあるらしい)の第三章目次内容と、発売に関する最近の動きについて考察していきたいと思う。


以下、第三章の目次の内容。


◆◆◆


第三章 ゲームやり込み動画のつくり方


・やり込みの「企画」とは条件とゴールを決めること


・困難を乗り越えた喜びを視聴者と分かち合う


・動画の最終形をイメージしてまずは「シナリオ」通りにプレイ


・使うシーンだけ「収録」すれば編集を劇的に時短できる


・集中して頭をフル回転!超速コントローラーさばき


・泣きそうになりながら自分の失敗の尻ぬぐいをする


・逃げ出したいほどつらい最後の「編集」作業


・音声合成ソフト「ゆっくり実況」霊夢と妖夢のかけ合い


・視聴者によけいな疑問を持たせてはいけない


・サムネイルを制する者がYouTubeを制す


◆◆◆


……。


……。


……。


……いや、第一章第二章に続き、最早ツッコむ気力すら湧かないほど呆れ返ってしまうのだが、まずやり込んでいないのだから『第三章 ゲームやり込み動画のつくり方』じゃねえよと思うし、こちらが納得していないのに何を勝手に章が始まろうとしているのかが分からない。


やり込みと称する動画について四方八方からツッコミを受けるほどゲームについての知識に浅く、やり込んでいない著者がゲームのやり込みについて語るというのは、これはもう前代未聞というか、随分斬新な内容の本だとは感じる。(?)


その次の『やり込みの「企画」とは条件とゴールを決めること』に関しても同様で、まずやり込みをしていないことに加え、最もオリジナリティーが必要とされる『企画』に関しても、先人の内容のパクリだったり、少し改変しただけという指摘は枚挙にいとまがない。


『困難を乗り越えた喜びを視聴者と分かち合う』というのも理解できず、『レベル上げ』や『種集め』『リセマラ』などのやり込みの困難を、エミュのチートによって時短、放棄しているのは自分自身だろう、自分で困難を放棄しておきながら、一体どこに視聴者と分かち合う困難が存在するのか不思議でしょうがない。


『動画の最終形をイメージしてまずは「シナリオ」通りにプレイ』は勝手にやって頂くとして、その次の『使うシーンだけ「収録」すれば編集を劇的に時短できる』というのは本当に開いた口が塞がらないというか、何を言っているのか筆者には本当に理解できなかった。


何故なら、『使うシーンだけ収録』も何も、やり込みというのは始めから終わりまで膨大な手間と時間がかかるからやり込みというのであって、それを『使うシーンだけ収録』というのは一体全体どういうことなのか?


その使うシーンを収録するためにもやり込みが必要(例えば種集めでのステータス上げなど)なのであって、その過程をすっ飛ばして一部のシーンだけを収録できるというものではないだろう。


エミュを使えば取りたいシーンだけを収録、そんなことも可能なのかもしれないが、本当に実機でやり込みをやっているのだとすれば、筆者には全く意味が分からなかった。


あるいは、他の部分は収録せずに動画的に美味しいところだけを収録するという意味なのかもしれないが、百歩譲ってそれにしても、マイティーの一件があってからエミュで不正していないことを証明するために、他の配信者が1200時間の作業アーカイブを全て公開したりと、悪影響は確実に拡がっている。


『やり込みで嘘をつく人なんかいないだろう』という、偉大な先人たちが築き上げた送り手と受け手の『信頼関係』で成り立っていたやり込み界隈に、『これは本当に実機でやっているのか?』とやり込みがあがる度に視聴者側がいちいち疑わなければならない、配信者側も作業アーカイブを残して証明しなければならない、『信頼』を壊し『猜疑心』を植え付けるというとてつもない迷惑をかけていることは、こんな本を出す前に自覚した方がいいと思う。


『集中して頭をフル回転!超速コントローラーさばき』に関しては、いや、高橋名人かよと思わずツッコまざるをえないのだが、そもそも本当に超速でコントローラーをさばくことができたところで、本人がやり込みと称しているのはアクションゲームではなくドラクエのようなRPGなのだから、そこに何の意味があるのか全く分からない。


これがアクションゲームであればコントローラーさばきで違いも出てくると思うが、RPGでボタンをポチポチしているだけなのにコントローラーを超速でさばかれたところで、そこに何の意味があるというのか、本当にやり込んでいるとしたらどんなにコントローラーを超速で動かしたところで、時間がかかることに変わりはないだろう。


『泣きそうになりながら自分の失敗の尻ぬぐいをする』とは、その『失敗』というのが実機と偽ってエミュ使用がバレたことを指すのだとしたら、そらそうやろとしか言いようがないのだが、章を見るとおそらくは動画についての失敗と思われるため、ここでその辺りの内容が明かされることはないだろう。


また、『逃げ出したいほどつらい最後の「編集」作業』などと言われても、知らんがな、誰も頼みもせんのに自分が勝手にやってることやろ、それで広告収益などの対価も得ているのだから、そんな泣き言のようなことを言われても……と思うし、別に視聴者が強制しているわけでもないのだから、そんなにつらくて逃げ出したいのであれば、勝手に動画投稿をやめて逃げ出せばいいのにと思わなくもない。(?)


『音声合成ソフト「ゆっくり実況」霊夢と妖夢のかけ合い』はどうでもいいとして(?)、その次の『視聴者によけいな疑問を持たせてはいけない』というのは、見た瞬間筆者はゾッとしてしまった……。


つまり、『よけいな疑問』を持たせてはいけないから、コメント欄で鋭い指摘や痛いところを突いてくる優秀な視聴者は言論統制しなければならないし、嘘を暴こうとしてくる相手には法的措置もちらつかせるし、このチャンネルの『閉じた世界』ではやり込みへの『よけいな疑問』などあってはならないのである。(怖)


最後の『サムネイルを制する者がYouTubeを制す』に関しては、ああはいはい、あのいつもの0.000……%などの、『通常ありえない奇跡的な確率!』をうたった誇張サムネのことねと思うのだが、その画面から漂う胡散臭さから、何かああいうのを指南する情報商材でもあるのだろうか?という匂いはしないでもないし、エミュの一件が知れ渡って今更あんなものに騙されている人の方が少ないのだから、後発の配信者がこれを読んで何か参考になるようなものではないだろう。


そもそもそれを実践している本人が再生数激減でオワコンになっているというのに、その手法を真似して参考にしようなどという奇特な人がもしいるのだとしたら、その時点で既にセンスがないのでやめておいた方がいいと思う。(?)


第三章へのツッコミに関しては大体このようなところ。


最後に、発売に関する最近の動きについてだが、ついにXの秀和システム公式アカウントから、マイティー本の発売が発表された。


筆者としては正気かよ……?それを出したところで損しかないと思うぞ……?そりゃ悪手だろ〇〇……と、まるでネテロ会長のように驚くしかなかったのだが、それについてのJ氏の反応が、『5/18 23:00時点でAmazon売れ筋ランキング131,180位。もはや影響はありません』だったのはオモロかったwwww(?)


いや、Amazon売れ筋ランキングはともかく、J氏の今後の方針としては、本件を調査対象にはするが、発売中止を目的とはしないということだった。


その理由としては、角川から発刊予定の時は帯のインパルス板倉氏や出版社の広告能力など、社会的影響力が大きかったため色々と指摘した、そして今回も出版中止になったとしても他の出版社に持ち込むイタチごっこが続くため、解決に時間がかかる可能性を否定できない、よって、今回は敢えて発売させた方が騒動が収束に向かうだろうという考えがあげられていた。


筆者はこれまで、J氏が発売を知りながらも静観していたのは何故なのか?と思っていたのだが、これを見たことで腑に落ちたというか、なるほど、そういう意図があったからこそ敢えてここまで静観されていたのだろうなと得心が行った。


確かにJ氏の仰る通り、このままイタチごっこが続くようであればその方がいいかもしれないし、本を出したところで影響力がなければ問題も少ないかもしれない。(但し、ここから売れ筋ランキングが上がってくるようであればその限りではないが)


いや、それでも自分は納得できない、こんな本が世に出されるようなことがあっていいのだろうか?という向きもあるかと思うが、敢えて本という『言い逃れのできない形』にして残させるという考えもできるし、マイティー追求に最も尽力されてきた方なので、筆者としてはその意向を尊重し、今後を見守っていきたいと思う。


ユーチューブの方では、懲りもせず今度はマイティーのタイムアタック動画について問題が出てきているようだが、そちらは有志の方々による検証にお任せして、本の動向について注視していきたい。


次回、発売前に最後の章について考察していきます。

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