ゴミ箱の向こう側(SF小物短編集)
ウゾガムゾル
金縛りの怪談
皆さんは、金縛りって体験したことありますか?
私はありませんでした。つい先日までは。
その日、私はバイト先で皿を10枚も割ってしまい、帰りは3回も転んでしまうという、あまりにもついてない日でした。
こんな日は早く眠ってしまおうと思い、いつもより早めにベッドに横たわりました。すると、やってきたのです。金縛りが。
ベッドにガッチリ固定されて、動けない。寝返りも打てない。た、助けて……などと、声も出せない。おまけにキリキリ、カリカリという音も聞こえる。私は自分の身体に幽閉されてしまったのです。
どうしよう、一生このままなんじゃないか。と、思っていたところで、突然、体が動くようになりました。
何事もなかったかのように全て元通り。すると、どこからともなく、こんな声が……。
「アップデートが完了しました」
その後私は電源プラグを抜き、歩いてバイト先に向かいました。数年前のもらい事故でトラックドライバーができなくなったので大変です。
本当に恐ろしい体験でした。あの声は一体何だったのか、今でもわかりません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます