第19話◆2.5次元俳優、街に行く6
俺の予想といいうかこういう時のセオリーとしては、神殿で神様に
教会の役割は説教と
「あちらに見えるのが神龍神殿シイラ支部ですです」
「おお。白と落ち着いた青と所々にある模様入りのタイルが綺麗だなぁ」
「エイラ・アスラーク王国は陶磁器制作も盛んなので、こういった大きな建築物や施設、貴族のお屋敷にはタイルを張った場所もございますよ」
「あー……」
中東の国のあのへんとかそんな感じのドームとかあったなぁ。
あとタイル張りというとお風呂とかキッチンの流し台を思い出す俺である。
そんなことを考えていたら教会にたどり着いた。
ざっと【
入り口への階段を上がると、扉の傍で控えているシスターを出会った。
上下白のローブに頭にはベールをかぶり髪の毛を完全に隠している。
ベールには神龍様を象った紋の様なものが刺繍され、色によってくらいが違うんですよとメテオラさんが教えてくれた。
「こんにちわ。神龍の子供たち。本日はどの様なお困りごとでしょう?」
「こんにちわ、シスター・ヴィヴィアン。本日はこちらの方がお祈りをしたいと申しましたのでお連れ致しました」
「宜しくお願い致します」
シスターのマニュアルだろうか、訪ねてくる人の用途によって他のシスターに受け継ぐらしい。
あと、教会関連の人間はほぼ女性なんだって。
2割ほど男性も所属しているけれど、ほぼ力仕事がメインの教会に住む修道者や信徒で、役職持ちは数人しかいないらしい。
戦争で男が少なく一夫多妻を推奨しているが、貴族ではない限り妻を数人も娶るとか雇うものが少ない。
なので尼寺の役割もあるようだ。
この辺のシステムは過去の勇者様が提案したそうだ。
で、結果、女性メインの教会が出来上がった、と。ほほう。
えらい順でいうと神龍様>バルキリー/天司/???>大聖女/教皇>枢機卿>司教>司祭>助祭>修道者>信徒となる。
「それではこちらへ」
シスター・ヴィヴィアンが案内してくれたのは真正面にある祭壇。
地球にあるようなものと相違ない造りになっている。
その祭壇の奥にはどでかいレリーフが壁一面に施されていて、その中心に神龍様であろう女性と龍が彫られている。左下には可愛らしい小鳥がいるので、あれが神鳥様かもしれない。
祭壇の上には光り輝く宝珠があり、ステータス確認とかは狂化の司祭以上の役職の物が付き添うことになってます、とシスター・ヴィヴィアンが説明してくれた。
祭壇へは左右の階段からいくが、祈るだけであれば真ん中に設置された長い石のテーブルまえに跪いて行う様だ。
「それでは心行くまで神龍様へ祈りを捧げてくださいませ」
「はい、ありがとうございます」
俺がすっと片膝をつき、かの英霊騎士イシュラークが神に祈った時のように片膝をついて右手で心臓に自分の拳を当て、左手を背に回してから頭をさげる。
チラリと横の気配を探れば、メテオラさんも祈るようだ。
(神龍様初めまして。星屋羅楠ともうします。この世界に来てからはラナン・イシュラークとして過ごそうとおもってます。もし何か俺にやるべきことがあれば啓示を頂ければ幸いです)
と祈った瞬間、周りが真っ白い光に包まれた。
うん、予想通りだな。
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