知っている

朝には朝の音があり

夜には夜の音があり

朝には朝の空気があり

夜には夜の空気があり


部屋を明るくしただけでは

朝とは呼べぬことを知っている

部屋を暗くしただけでは

夜とは呼べぬことを知っている


どんなに大きな電球で

せかいを照らすことができても

どんなに分厚い暗幕で

せかいを沈めることができても


それを朝とは呼べぬのだ

それを夜とは呼べぬのだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る