第2話社会民主主義革命2
経済の歴史を俯瞰すると、成長期と後退期を繰り返す、「ミンスキーサイクル」は知られていますが。今回の経済危機は過去のものとは少し事情が違う。市場の暴落に対してはバーナンキ理論で対応できますが、インフレとそれに伴う実質賃金の低下に庶民は悩まされている。結果的に格差拡大を招くのです。
周回遅れで財政支出をやるやらないで日本は揉めていますが、先進諸国はとっくに財政をやって次のフェーズに達している。格差拡大に対しては、政治のチカラで一致結束して富の再分配を行わなければならないのですが、greed(強欲な)ダボスマンたちがそれを阻む。
実は格差拡大に対する有用な処方箋はまだ見つかっていないのです。2008年の世界金融危機以降、バーナンキ理論により金融緩和と財政支出で確かに世界経済は立ち直り人類は一時的に繁栄期を迎えました。しかし結局は金融財政で分配したお金もダボスマンをはじめとする巨大資本に収斂してしまう。
われわれは、まだ漠然としてはいますが、「社会民主主義革命」によってこの閉塞を打破したいと考えている。要するに政治が音頭を取って、富の再分配を恒常的に繰り返していかなければいけない。なぜ富の不均衡が生じるのかというと、単純にダボスマンが悪という訳でもなく。人間の能力差でもある。
1%の超富裕層が4割の富を独占し、残りの99%が6割の富を分け合う。いわゆる「We Are 99%運動」が起こったのが2008年の世界金融恐慌時。現代は既に5割の富を1%のダボスマンが独占している事実がある。中間層が消え、階級の二極化。その結果として階級の世襲。
つまり特権身分が誕生し、結果として、人類は再び長い後退期に突入しようとしている。これは哲学的に避けられないことなのかもしれないが。少なくともわれわれはこの時代の流れに全力で抗ってみようと思う。これが「社会民主主義革命」の本質であり、人類に対する使命であると信ずる。
要するに「社会民主主義革命」って「成長と分配」、「新しい資本主義」のことなんですよね。岸田さんも初心は正しかった。問題はそれを実践する処方箋と財務官僚、ダボスマンをはじめとする旧教徒に絡めとられず貫けるか。
歴史は韻を踏む。大雑把に言うと。
資本主義=スミス=小さな政府=新古典派=新自由主義
社会主義=マルクス、ケインズ=大きな政府=ケインズ派=バーナンキ理論
まあ、かなり大雑把なジャンル分けですが。現代は共産的なものが必要とされている時期であるとわれわれは見ている。
社会主義は市場の機能をゆがめ経済に悪影響を与えるという新自由主義者の指摘は一面的なものに過ぎない。今後「Second Account ~坂本竜馬第二の人生~」で詳述していくが、F・ルーズベルトは資本主義が行き過ぎたアメリカで社会主義を持ち込み、その後100年続くパクスアメリカーナを打ち建てた。
要はやり方次第なのです。資本主義が悪、社会主義が悪という二項対立ではなく。大切なのは治世者が仁義の心を持って徳のある利他な政治をできるか。
まあいつ実現するかはわれわれの気分次第でもありますが(´・ω・`)。「維新の会」とかいうパチモノではなく。「俺が竜馬ならこうするね!」という、ホンモノのgreat reset をお見せしたいと思う。
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