第31話 ハリウッドからのラブコール
コンクールが終わり、いつもの日常を過ごしていたら社長に呼び出しされてしまった。
何か不味い事をしただろうか?
「
「いいえ、聞いてないわね。何かしら?」
「……1㌔太った事がバレたとか?」
体形コントロールしているのだけど、成長ホルモンのせいか体重が1㌔増えたんだよね。
「え?私 聞いてないわよ?」
「え゙?」
もしかして墓穴掘ってしまった!?
チロっと隣にいる
「
「はい…」
あと2㌔太ったら契約違反になるもんね。
私はガックリと肩を落とした。
社長室に入ると社長がキラキラしい笑顔で私の名前を呼んだ。
「
突き抜けてる
くるんくるん――…ターン!とポーズを取る社長。横にいる
「何か良い事あったんですか?」
「そう!そうなの!!ハリウッドで一番と言われているジョン・ジョーンズ監督から映画出演オファーを貰ったのよ!!
うん、盛り上がっているところ水を差すのは悪いと思うが
「その仕事受けられませんよ。」
と釘を刺す。
グリンと首を回して私を見る社長、物凄くホラーなんだが……
「な、何故?」
こんなに気立てが良く、可愛く、賢い
「私が受験生な事を忘れてないですよね?」
現実を突き付けると泣き崩れた。
「そ、そうだったわぁあ!!」
頭を抱えた社長に
「映画の撮影になると3~6ヶ月は拘束されるじゃないですか?夏休みをフルに使っても1ヶ月半ですよ。全然足りませんって!ちゃんと断って下さいね。」
先方に断りを入れて下さいと言うと
「っもうOK出しちゃったのよぉお!!どうしましょう?
涙と鼻水で顔面崩壊して私の腰に縋りつくのは止めて欲しい。
そっかーOK出しちゃったのかぁ――…
「断り入れたら違約金が発生しますよねぇ?」
社長が勝手に仕事を獲って来たので違約金は社長持ちなんだろうけど…
「違約金いくらなんです?」
「……3億です。」
ぐすぐすと鼻を鳴らして同情誘うの止めて貰えませんか?
「部門一つ閉鎖しなくちゃ――…」
チラっチラっとこっちを見ないで欲しい。削られる部門と言えば声優部門だろうか?あそこに同級生がいるんだよね。
「
「此方のスケジュール前提で勧めるなら今から前倒しすれば5月後半から9月までスケジュールを空ける事が出来るわ。」
流石、マネージャーの鏡と言われるだけあって
「あーあ、卒業旅行はお預けかぁ……」
5月に卒業旅行が入ってるけど、この感じだと行けそうじゃないね。折角の北海道…友達に頼んで海鮮を着払いで送って貰おうかな。でも白い恋人は要らない。何か悔しくなるから――…
「小学校卒業したら纏まったお休みと海外旅行プレゼントしちゃう!勿論、お友達の分も私が持つわ!ね、お願い
両手を顔の前で合わせてお願いをする社長に
「あくまで私のスケジュールに合わせて下さいね?」
釘を刺しておく。
「勿論よ!!」
「それで映画はどんな感じの話なの?」
ジョン・ジョーンズ監督と言えばネズミの国の作品を多く輩出している監督だ。
「今回はネズミの国関係の作品じゃなくてね、戦国時代の話を題材にしているのよ。」
渡された脚本をパラパラと読み込む。
「『YASUKE』ねぇ…題名から解ったけど織田信長に仕えていた黒人武士の
同世代から見て私は背が高い方だ。でも、海外ではチビの部類に入るだろう。
「日系C国人が起用されそうなものだけど、本当に私にオファーが来たの?」
私の疑問に社長がバチコーンとウィンクして
「そーよ!『YASUKE』は俳優陣からスタッフを含め日本人で揃えるのよ!本格的な日本の歴史を背景に映画を作るの!!
大丈夫、大丈夫と自信満々だった。
社長は出来ない事は振らない人だし、大丈夫なのだろう。
「私の貴重な勉強時間を削るんですからギャラ楽しみにしてますね!」
これは本音だ。
私の貴重な時間をお金に換算して支払って貰うもんね!
勉強はイリスに問題を出して貰って移動時間や休憩時間にコツコツするしかない。
もし、万が一…勉強が間に合わなかった場合はイリスに頼もう!
イリスは私の一部!特権だと思って…うん、勉強頑張る。
こうしてハリウッド進出が決まったのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます