第1話



 俺の名前は、木村太一。

25歳独身、最近ニートになったどこにでもいる普通の男だ。

何をもって普通の定義かは分からないが、中肉中背の平均的な男と思っていてくれて構わない。


何故か急に変な力に目覚めてしまった。


いや、別に中二病とかそんなんじゃなくて。

確かに?急に力が~とか言ってるヤツが中二病以外何あんの?って思うけどさ。


いやいやマジなんだって。

誰も信じないだろうって?

俺もそう思うよ?


だがしかし!本当なんだなっ。


どんなことができるかって?

自分の妄想がそのままできる!!


そ、そんな目で見るなって。

マジなんだって。


何ができたか?

え?見たい?見たいの?

はい、ごめんなさい。すぐ見せます。


ふっっっ!!!

ほら、手に火の玉!

すごいよね?

俺も最初びっくりしたもん。

ただ消し方わからないから水道で消したけどね。


お金のほうもやってみたんだけど、一応できたよ。

でも、お札の場合番号みたいなのあるじゃん?

だから偽札になったみたいだから、さっきの火の玉で燃やしちゃったんだよね。

怖いからお金はやらない。硬貨でもやらない。


他に何ができるかって?

え?知らない。まだやってないし。


「ふぅ…、落ち着いた。自問自答?はこれくらいでいいか。」


先ほどのやりとりはただの独り言である。

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