ずっと隣の好きな子
翔吉
第1話
「
朝早くに大きな声で体を揺らされ目が覚める。
「やっと起きた学校遅刻するわよ」
声をかけて来たのは隣に住む
赤髪のツインテールで可愛い。司の初恋の相手で幼馴染だった。
「おはよー」
司は愛に挨拶する。
「おはようじゃないよ遅刻する」
と愛は司の起こし上げて愛はクローゼットを開け制服を投げてくる。
「早く着替えて」
愛はカバンに教科書やら準備をする。
そう愛はお母さんだったと司が思っていると
「はーやーく」
と愛が急かしてくる。司はパジャマから制服に着替えパジャマを持って洗面台に向かった。
「おはよう」
司の母親が声をかけてきた。司も挨拶して歯を磨く。
リビングに着くと母親がパンを準備して愛が飲み物などを準備していた。
毎朝の同じ光景だった。愛は隣に住んでいて愛の母親は朝早くに仕事に出掛け、朝ご飯は司の家で食べている。お互いの母親はシングルマザーでお互い支え合いながら生活していた。朝は司のところで夜は逆に司の母親が仕事に出かけている為愛のところで食べるのであった。
「はい準備できた」
と母親が言い、司、愛も席に着く。
「いただきます」
司、愛が食事の挨拶をし朝食を食べる。
愛が朝起こしに来たが全然学校には余裕ある。朝食を食べる時間に起こしにくるのだ。司は寝起きが悪く学校に遅刻と言い急かさないと起きないのだった。
「もういい加減自分で起きてよね」
愛がパンを食べながら答える。
「起きれるよ」
司が自分で起きれると言う。
「あんたそれギリギリに起きれると言うとこでしょ」
と母親が学校行くギリギリに起きて来て慌てて行くと見透かし話す。
「そそんな事ないよ」
司は目を泳がせながら答える。
「ハーごめんね愛ちゃん」
と母親が愛に謝る。
愛は母親と楽しそうに話をして朝食を食べている。
どっちが親子だと思う司であった。
「お母さん今日十時まで仕事だから愛ちゃんのところでご飯いただいてね」
と母親が言う。
「分かったよ」
と司はいつものことだと返事をする。
食事を食べ終わると司は部屋に戻りカバンを取り玄関へ行く。
カバンは愛が準備してくれたから完全であった。なくても問題無いがね。
「さっ行くわよ」
と愛が玄関で待っていた。
司も愛も小学六年生二人で登校とは流石に恥ずかしい年頃だったが幼い頃からずっと一緒だったから慣れた者だった。
司は愛のこと好きだが、愛はどうだろう?と思う司であった。
学校まで何気ない話をしながら向かっていると何組かの生徒がヒソヒソと陰で話しているのが聞こえた。
「あの二人いつも居るよね?付き合っているんか?」
などとよくあるヒソヒソ話だった。
「ハーバカらしい」
と司はボソッと言い教室に入って行った。
「おはよう」
と司と愛が挨拶して教室の自分の席に座る。
「おっおはよーさん」
と後ろから声がかかる。
司が後ろ向くと一人のスポーツ男子が声をかけて来た。
「おはよう
司が忍に挨拶をする。
「おはよう忍くん」
と隣の席に座っている愛も後ろを向き挨拶をした。
司と愛は席も隣同士だった。
「おはようございます」
と忍が愛に丁寧に挨拶する。ほのかに頬が赤いような気がする。
「あーそつだ昨日のテレビ見たか?」
と忍が司に話を振ってくる。
「テレビ?」
司は何の番組か聞く。
「無人島のやつだよ観てないのか?面白かったのに」
と忍が番組の面白かったところを話す。
「ふーんそうなんだ」
司は話を聞きながら昨日は何してたか思い出す。
昨日は愛の家でご飯食べて一緒に勉強したなーと思い出す。
「司は何してた?夜?」
と忍が司に聞いてくる。
「えーっと」
司は思わず目を逸らす。司は無意識の内に目が愛の方を見ていた。
「なに?」
愛は別のグループと会話していたが司からの視線に気がつき話しかけて来た。
「何でもないよ」
と司はハッとして答える。
愛は気にしずグループの話に戻る。
「あーなるほどな」
と忍が納得する。
「何納得してるんだよ」
司は忍にツッコミを入れる。
「いやーねー。愛ちゃん可愛いから他の男子がほっとかないかなと思って」
と忍が司にニヤニヤしながら話す。
「忍には関係ないだろ」
と司は忍に恋の件には触れるなと言う。
忍は司が愛のこと好きで初恋だと知っている。しかし告白していなくて、このままの状態で満足していることも知っていた。
「別にいいけどさ本当愛ちゃん人気だからな。六年生だから卒業までに告白するって奴居てもおかしくないぞ」
と忍が司に脅しをかけるのだった。
「そっそんな事ないし」
と見るからに慌てて否定したのだった。
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