魔物に襲われ人類滅亡まで秒読みなので、知識とチートで最強クランを作って魔物と戦います

あきゆき

第1話 定年退職

私は佐藤秀樹。長年勤めた会社も今日で定年退職となる。毎日遅くまで残業続きで深夜に帰ることが多かったがそれも終わりだ。引継ぎが済み思い残すことなく会社を出る。


いつもより早い時間に帰宅しても一人暮らしなので誰かが迎えてくれることは無い。のんびり夕食を食べて、いつもよりゆっくりとした時間を過ごす。


明日からの予定はまだ何も決まっていない。これまで深夜残業と休日出勤が続く激務だったので、貯金があり年金ももらえるので焦って仕事を探す必要はない。しばらくはゆっくりする予定だ。


これまで時間がなくてできなかったことをやって、のんびり好きなことをして楽しく暮らしていく。とりあえず考えるのは明日にして今日は早めに布団に入って寝ることにする。


いつもよりリラックスできたのかすぐに寝ることができた。


気が付くと真っ白い場所にいて、目の前に知らない子供がいる。


「ちょっとお願いしたいことがあるんだけど」


『何でしょうか?』


「ある世界で人類が滅亡しそうなので助けてくれないかな」


『おじさんは明日から好きなことを好きなだけやる人生のボーナスタイムなんだ。よかったら別の人にお願いしてもらえないかな?』


「実を言うといろんな世界があって、適正のある人には別の世界をお願いしてるのでおじさんしかいないんだ。娯楽的な感じでやってみない?よくゲームで迫り来る敵を倒して領土拡大みたいなのあるでしょ」


『ある!若いころは高難易度の無理ゲーを時間使って検証して何とかクリアした時の達成感はすごかった。あの瞬間のために時間をかけたと思えば惜しくないね。これからは時間あるし、久しぶりにゲームをやってみるのもいいね。ちなみに、その世界でどうすればクリアになるの?』


「所謂剣と魔法の世界で魔物が多く世界の8割を占拠してるよ。人類が疲弊しててこのままだと負けちゃう。だから、おじさんが負けないようにして皆で幸せに暮らせばクリアだよ」


『魔物が溢れているということは無双系かな……。その世界での立場や強みはある?王様で軍を率いて戦うとか、勇者ですごいスキルを使って迫り来る大量の魔物を倒すとか』


「王様や貴族ではなく若くて丈夫な身体の平民だよ。そして、再構築した身体と魂から最適なチートが1つ付与されるよ。どういうチートかわからないけど、魔法や社会の仕組みなど様々な要素とチートを組み合わせて魔物と戦うことになるよ」


『成り上がりで大将軍を目指す系!平民が軍のトップになったりする?』


「貴族主義の国が殆どで平民の言うことを貴族は聞かないし、平民のために動くこともないよ。主要ポストは全て貴族なのでクーデターでも起こさない限り軍のトップになることは無いよ。どちらかといえば国や貴族は特権を利用して邪魔してくる方だよ。それをどう躱して魔物と戦うかだね」


『それなら新勢力だな。科学や魔法による武器開発は進んでるの?』


「科学は進んでないけど、魔道具ならあるよ。便利でできることも多いから触れば楽しめるし、こっちで言えばAR(拡張現実)やMR(複合現実)が当たり前になった未来って感じかな。ただし、武器は全く開発が進んでないよ」


『魔道具で武器を作る知識チートも追加だな!魔物の襲撃を受けたときどうやって撃退してるの?』


「冒険者や奴隷が剣と魔法を使って撃退しているよ。奴隷は魔法的な制御で主人の命令は強制なので魔物に突撃と言われて逃げることはできないよ」


『無理やり戦わせるのはあんまりだな……。新勢力で平等にすればいいし、むしろ積極的に雇った方が皆幸せになりそうだ。奴隷を雇うにはどうするの?上限人数はある?』


「奴隷商人から購入か魔法で奴隷にするかだね。人数制限はないよ」


チートで世界を救えないので難易度は高そうだけど、それを攻略するのが面白いし楽しい。実際にやってみると想像とは違うかもしれないが、それはそれでどう攻略するか考えながらやればいい!


『行ってみようかな。ちなみにもしゲームオーバーになったら戻ってこれるんだよね?』


「おじさんなら行ってくれると思ったよ。では、行ってらっしゃい」


『戻って……』


話かけた途中で意識が途絶えてしまった。そして、気が付くと全く知らない道に立っていた。


『ここどこだろう……。戻れるんだよね?』


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チートは剣聖、賢者、魔法創造など最強チートではないですが、

このチートをどう活用するか考えながら物語は進みます。

皆さんならどんなチートが欲しいですか?


少しでも面白そうと思ってもらえたら応援と★お願いします。

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