それから

未来

「今日は、お友達が来るから、美味しいお菓子を作って欲しいです。」

零理は、家政婦さんが来るなりおねだりをした。


「わかりました。ケーキがいいですか?クッキーがいいですか?」

零理は、考え込む。


「えっとね。チョコレートが大好きなお友達なの!」

「わかりました。それでは、チョコレートケーキと、チョコチップクッキーと、あと、ジュースをご用意しますね。」


「ありがとうございます!!」

零理は、とても嬉しそうにお礼を言った。



今日は、退院した玲央が遊びに来るのだ。

「友達を家に呼ぶなんて初めて!嬉しいな。」


零理は、遊びに来るのが決まってから、ずっとウキウキしていた。何しようかな。何にもしなくても別に、玲央がいればそれでいいんだけど。でも。今日絶対したいことが一つある。


「未来を紹介すること!」


今日、玲央に未来を紹介するために、未来をおめかしした。

三毛猫の未来に似合う首輪は。。。

色々探して、ピンクのリボンにした。


「とても可愛いよ!未来!」

新しく購入した首輪をつけると、とてもよく似合っていた。

これなら玲央も絶対に可愛いって言ってくれるよ。


初めての来客に心躍らせる零理なのであった。



「早く来ないかな。」

玄関を行ったり来たりしている。


台所から、甘くて美味しそうないい匂いがしてきた。



ピンポーン


初めて鳴るチャイム


零理の心臓がとくんと跳ねた。


本当に来てくれた。来てくれたんだ。

友達が僕の家に!


バタバタ


廊下を走り玄関を勢いよく開ける。


「玲央、いらっしゃい!!」



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