山田と谷口。

@yuzu_dora

春眠

学校

昼休みが終わろうとする頃。

谷口と山田が机でダラけている。


山田

「眠みがすげぇ。」

谷口

「分かるわー。今ならチーズになれる自信しかない。」

山田

「ってか、これから古文とか地獄じゃね?」

谷口

「理科系でも地獄だわー。」

山田

「数学も地獄。」

谷口

「社会系でも地獄。」

山田

「逆に天国ってあるかな?」

谷口

「体育とか?」

山田

「え、ちょっと無理かも。」

谷口

「なんで?」

山田

「こう、何かさ、胃袋から込み上げてくるパッションっての? 反乱、みたいな?」

谷口

「あー確かに。一番地獄を感じるかも。」

山田

「やっぱさ、何やっても地獄なのかね?」

谷口

「音楽とかは?」

山田

「……我々、音楽センス無い族に人権を!」

谷口

「……何かスマン。」


山田、机に突っ伏す。


山田

「この時間が永遠に続かないかなー。」

谷口

「確かにー。」

山田

「微睡むってサイコー。」

谷口

「学校によっちゃあ、昼休みの後に寝ても良いトコもあるらしいよ。」


山田、飛び起きる。


山田

「は!?何それ!」

谷口

「食休憩?とか言うらしい。」

山田

「いーなぁ。」

谷口

「今後の生産性を考えたら、全校に導入すべきだと思うわ。」

山田

「先生達がいっくら工夫を凝らそうと、寝ちゃうもんは寝ちゃうもん。」

谷口

「それな。」


昼休み終了のチャイムが鳴り、各々が授業の準備を始める。

先生が入って来る。

古文が始まると共に寝始める山田。

少し驚く谷口。

山田、先生に指し棒で脳天を刺される。   


(終わり)

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