第25話 神格化

 私は笑顔でセイレーンへ語り掛ける……人として最後の言葉を伝える為に。


「セイレーン、私の初めての友よ、ママ以外で唯一信じる事が出来た人よ、私が最後に愛した人よ、こんな私の為に今まで一緒に居てくれて嬉しかったよ。本当にありがとう♪」

「セレスティア……やだ……私を置いて行かないで……」

「ごめんね、このままだと魔将を倒せないの。ここで倒してセイレーンの住む世界を必ず守って見せるからね」


 私は感謝の言葉を伝えて後、両眼へ魔力を注いでマルティーナ様と繋がり決断した事を伝える。


「マルティーナ様、私は神になる事にしました。どうか私を導いてください」

「セレスティア、あなたの願いを叶えます。そして神の領域へようこそ!これからは、あなたの思う世界の為に力を行使してください」


 マルティーナ様の言葉を聞いた後、私の全身が眩い程の金色に輝く!その輝きが収まると、私は輝くような白い肌に金色に輝く両翼を持つ女神へと神格化を果たした。

 その姿を見たセイレーンは私が神になった事を悟ったようだった。


「あぁ……セレスティア……本当に神に」


 セイレーンの言葉を聞いた魔将達の顔は余裕な表情から焦りへと変わっていく。


「エ、エスティグマ!」

「神などに簡単になれるものか!仮に神になったとしても力を使い熟すには時間が掛る筈だ。今なら我等で倒せる行くぞ!」

「うん、倒そう」


 魔将達は3方向から魔弾を撃つと同時に接近して来るが、私は翼を羽ばたかせて光の波動で魔弾を相殺させて、ママの胸を貫いたカラミティへ向かって移動して同じ様に胸を貫く!


「がはぁっ……僕、死ぬのかな?」

「死なせない。セレスティアが命じる。お前は永遠の苦痛を味わう無限地獄へ幽閉する」


 私が命じると、カラミティは足下から少しずつ無限地獄へと囚われて行く。死ぬ事許されず苦痛を味わい続ける無限の地獄へと、カラミティは徐々に囚われるが既に苦痛を感じるようで叫び声をあげる。


「た、頼むから……殺してくれ、こんな苦痛が永遠なんて耐えれない、頼むからころ……」


 言葉の途中でカラミティは無限地獄へ囚われ消滅していった。その様子を見たエスティグマとファティマはこの場から逃げようとする。


「圧倒的過ぎる!地下へ逃げるぞ!」

「判ってるわ」


 私がそれを許す訳もなくこの場に留める。


「セレスティアが命じる。この場から離れる事を許さない」


 命じた事で、エスティグマとファティマの体は動かなくなった。逃げる事を封じられたので戦うしかなくなった2人の魔将は覚悟決める。


 ファティマが叫びながら仕掛けてくると、私は翼の羽をファティマへ目掛けて飛ばす。


『ヒュンヒュン……』『ザクッザクッ……』


「あっ……手を出したことが、まちがっ……」


 無数の羽が体中に突き刺さりファティマはその場に崩れ落ち消滅した。


 エスティグマは私が攻撃をした隙を狙って背後から襲ってきたが、そんな油断をする訳もなく、近付いた瞬間に振り向いて首を刎ねた。髪を掴んで首だけになったエスティグマへ言葉を放つ。


「お前が全ての元凶、お前が鋳なければ聖都は滅ばずに済んでママと平和に暮らせたのに……セレスティアが命じる。お前はその首だけの姿で永遠に行き続けろ」

「あっ……そんな、こんな哀れな姿で……頼む!俺を殺してくれぇ〜」

「惨めな姿で生かす事がお前への


 その言葉を言い放ってから私はセイレーンと共にこの場から去ったの。

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