第80話 A班ダンジョンへ

 スピカ市に到着した翌日、スレイン様達と長屋で合流してからダンジョンへ向かう事になってるの。


 前日の〘毎日ガチャ〙で〘念話〙が出た事をママとセレン様に伝えて、任意して貰ったので何時でも意識内で会話が出来るようになった。他のメンバーには内緒なのが申し訳ないけど、セレン様と同じ信頼関係は築けてないので仕方ないよね(汗)


「おはようございます。」

「おはよう♪2人は準備中だから少し待ってあげてね。」

「「はい!」」


 私達も用意が出来たので、私はママとハグしてから出発する。


「ママ、行ってくるね。大好き愛してる♪」

「ママも大好きで愛してるわよ♪」

「ではお母様、行ってまいります。」

「気をつけてね。」


 挨拶を済ませて、長屋から馬車でダンジョンへ向かい1時間程で到着したの。


「ダンジョンを進むけど、A班の配置で行動するからね。カンテラは斥候だから周囲の気配感知を任せるね。壁役も討伐訓練と同じで頼むわね!」

「「はい!」」

「それじゃあ、出発するわよ!」


 討伐訓練を経験してるので、ダンジョンを進行する速度は早くて、初日で5階層のボス部屋クリアまで進めたの。すこし早い気もしたけど、転移陣でダンジョンの入口に戻って初日を終えたの。ママへ念話で戻る事を伝えたので、みんなと長屋へ戻って夕食を取ったの。


 夕食を済ませると、少しだけ反省会的な事をしてその日解散したの。


「思ったより順調だったわね。」

「討伐訓練を経験してるからね!明日も10階層までは行けそうだね。」

「今回は進める所まで進むの?」

「うん、30階層辺りまでなら行けるかな?」

「最深階層の更新になるんじゃ?」

「ブラッドさんが40階層までクリアしてくれたから大丈夫だよ♪」

「それは楽しみね♪」


 セレン様と少し話をしてから就寝したの。


➖➖➖双子視点➖➖➖

「おっ、皇子達が出てきたぞ。」

「さぁ、皇女と可愛い子ちゃんの所へ連れて行ってもらおうか♪」


 双子はスレイン達を尾行して行くと…


「なんだ?この違和感は…」

「まずい!ジャーメル離脱だっ!」


 双子が感じた違和感、それはミスティークが張った感知結界で、隠密を使った者が結界内に入ると強制解除されるものだった。ジャーマルが結界に気付き離脱しようとするが、それをブラッドが許す訳もなく拘束する。


「【刻】の者だな?逆らった瞬間に首を刎ねる判ったか?」

「あぁ…【影】に抵抗出来る程の手練れじゃないからな。」

「お前達の知った情報を全て教えて貰うぞ。」

「俺達は命が欲しいから答えるよ…」


 ミスティークの結界と【影】により双子は拘束されたのだった。

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