第22話 ミスティーク先生の教え

 誕生日の翌日を迎える。


 今日からミスティーク先生が、私に魔法を教えてくれるの。本格的に魔法を習える嬉しさから、目覚めた時から結構テンションが高かった。部屋を出て朝食を食べにキッチンへ向かうとママが声を掛けてくれて。


「おはよう♪ぐっすり寝れたのかしら?」

「ママ、おはよう♪目覚めスッキリだよ♪」


 朝の挨拶をしてから朝食を済ませた後は、ミスティーク先生に魔法を教えてもらう為に出掛ける。


「じゃあ、行ってくるね♪ママ大好き愛してる♪」

「うん♪ママも大好きで愛してるわよ♪」


 いつものハグをしてから家を出ると、家の前でミスティーク先生が私を待っていたので驚いたけど、朝の挨拶をする。


「おはようございます。お待たせしました」

「嬢ちゃんおはよう、今日からあたいが魔法を教えるよぉ、あたいは甘くないからねぇ、覚悟するんだよぉ」

「はい、早く先生に認めて貰える様に、一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします!」

「あぁ、よろしくねぇ。じゃあ付いておいでぇ」


 私は言われた通りに先生の後を着いて行く。どんな勉強になるのか『ワクワク』しながら先生に付いて行くと、森林へ入っていって少し開けた所に着くと、先生が木の切り株に腰を下ろしたので、私も隣に座ったの。


「今日は魔法の基礎をおしえるよぉ」

「よろしくお願いします」

「魔力を頭の毛先から手足の指先までぇ、身体全体に均等の魔力を流し続けるんだよぉ。ただ流すだけなら簡単なんだけどぉ、均等に流し続けるのはかなり難しいよぉ。自分であたいの言った事をイメージしてやってごらん」

「はい!」


 私は先生に言われた通りに、身体全体に魔力を流そうとすると、先生が背後から私に抱きつく様に身体を寄せて、先生の両手両足を私の両手両足にピタリとくっつけたの。


「さぁ、始めてごらん。こうする事で嬢ちゃんの魔力が均等に流れているのか、あたいが確認出来んだよぉ」

「はい、判りました」


 私は間力身体全体へ均等に流すイメージをする。そして、少しずつ魔力を身体全体へ流していく、常に均等を意識して魔力の出力を調整していくと、『この感じ』という感覚があったので、その出力量で継続して魔力を流し続けたの。これが正解なのか判らないけど先生は何も言わない、何か言われるまでは魔力を流し続ける事にしたの。


 魔力を流し続けて結構な時間が経ったけど、なかなか先生は声を掛けてくれないので続けると、私の集中力が持つか心配になってきた頃に、やっと先生が声を掛けてくれた。


「嬢ちゃん、そこまでだもう良いよぉ」

「はい……はぁはぁっ……疲れました(汗)」


 私は汗でびっしょりになっていたので、持っていたハンカチで汗を拭う。


「そりゃあ、2時間も魔力を流し続ければねぇ、普通は魔力枯渇をするんだけどねぇ……嬢ちゃんにとってはこの訓練は瞑想になってるのかねぇ。魔力を消費しつつも瞑想効果で魔力回復をするから、長時間続けられるのかもねぇ。今日は練習は終わりにしようかねぇ」

「はい、ありがとうございました」

「今日やった練習を空いた時間がみつけて、常に行えば魔力の底上げになるから続けるんだよぉ」

「はい、判りました」


 こうしてミスティーク先生との魔法練習が終わったの。午後からはガイさんと草原へ向かって、指名依頼の素材を採集をしに行く。家に帰ってママと昼食を食べてから、採集の準備をしてガイさんと採集へと向かったの。

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