第20話 家庭訪問

 冒険者養成講座へ通い始めて1か月が経ったの。

 相変わらず〘毎日ガチャ〙の引きは悪くて、スキルは全く出なかったの(泣)


〘銅貨10枚〙Rank C✕24

〘銀貨10枚〙Rank B✕2

〘ティーセット〙Rank C

〘麦わら帽子〙Rank C


 記念ガチャが来るまではこんな感じなのかな?


 冒険者養成講座での学習は順調に進んでるの。

 ダレン先生から採集の知識をしっかり学んで、初級クラスの薬とポーションの素材の見極め方や採集方法は、完全にマスターしたのでだれ先生からも褒められちゃった。


 今日の授業は、ダレン先生が特別講師として冒険者ギルドの受付嬢をしている【マリー】さんを招いたの。授業の内容は依頼掲示板から採集クエストを見つけて、採集クエストを受注するまでの一連の流れを教えてくれた。

 マリー先生の教え方はとても判りやすくて、今すぐ冒険者協会へ行ってクエストを受注する事が出来ると思ったの。


 マリー先生による午前の授業が終わり、お昼休憩の時間になったのでママが作ってくれたお弁当を食べていると、マリー先生が私に話し掛けてきたの。


「セレンさんこんにちわ!ダレンから聞いてるけど物覚えが早いらしいわね。まだ6歳なのに文字も書けて計算も出来るし、それに言葉遣いもとても綺麗な敬語を使えてるなんて凄いわね。セレンさんはお母さんに色々と教わってるのかな?」

「はい♪私のママはなんでも知ってるんだよ!」

「セレンさんは、他の生徒達と違ってもの凄く優秀な生徒だから、普段の過ごし方等をお母さんから話を聞いて、他の生徒達の教育に活かせないかと思ってるの、家に訪問しておかあさんとお話とか出来ないかな?」


 私は、マリー先生の話を聞いて少し考える。家にお客さんが来た事がなかったけど、ママがいつもの部屋を綺麗にしてるし大丈夫と思って返事をする。


「判りました!マリー先生の都合が良いのなら、帰る時に一緒に来て下さい。ママに紹介しますね」

「セレンさんありがとう。楽しみにしてるわね♪」


 マリー先生との話が終わった頃にはお昼休憩も終わったの。午後の授業が始まると、引き続きマリー先生が授業を担当したの。

 午後の授業は文字の読み方と簡単な計算だった。私は元々出来てるので楽な授業だったけど、他のみんなは難しそうな顔をしながら授業を受けていた。授業の最後に、マリー先生こら必要最低限の文字と簡単な計算方法が書かれた羊皮紙が配られた所で、今日の授業は全て終了したの。


 授業が終わってからは、私はマリー先生と一緒に帰宅をしたの。

 ママに冒険者養成講座の先生が家庭訪問の事を伝えると、家に入ってもらっても良いと謂われたので、マリー先生に家の中へ入ってもらった瞬間、マリー先生がママに対して跪いたの。


 私は何が起こったのか判らなかったの……

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