第8話 委員の顔合わせ


 委員会を決めた翌週。委員会の説明で顔合わせがあった。その後は委員の説明をすることになっている。



「それにしたって、この学校ってうさぎ飼っていたんだね。初めて知ったよ」


「ああ。うさぎは、この学校にいたよ。たまたま学校の周りをぐるっとまわる時があったから、まわったら、うさぎ小屋があって、それで知ったの」


「鈴ちゃん、うさぎ好きだもんね」


「うん。やっぱり可愛いからさ。癒されるし」



 そして、飼育委員の集合場所の教室に集まる。私達が中に入ったら、1年生しかいなかった。


 他学年を待つ事10分。まとめて他学年が入ってきた。ちなみに、1年生は、黄色のラインが入った上履きを履いているので、それで判別可能だった。


 そして、それぞれの学年全員が揃って5分後。おそらく、委員の先生らしき先生がやってきた。



「皆さん、飼育委員になってくれてありがとうございますぅ。飼育委員担当の吉田浩平と申しますぅ。よろしくお願いいたしますぅ」


 パチパチパチパチ


「では、まずは自己紹介をしましょう。まずは1年生からお願いします」


「はいはい!私からでいいですか?」


「どうぞ」


「私の名前は、藤堂花澄です!私は、うさぎを飼っていた事がありましたので、扱いはわかってます」


「頼もしいねぇ。じゃあ、よろしくねぇ。じゃあ、次から当てて行くから、答えてねぇ」



 そして、次々当てられていく。そして、自己紹介が進んでいく。全員当たって、特に問題なく顔合わせは終わった。


 顔合わせがあった翌日は、各委員会で言われた連絡事項を報告する事が決定していた。だから、クラスで報告することにした。


 その前に、賢くんと快晴くんにあった。その時、快晴くんが疲れていそうだった。



「賢くん、快晴くんどうしたの?なんかおつかれじゃん」


「あ、藤堂さんと有村さん。実は……」



 賢くんの話を要約するとこういう事だった。


 昨日の委員会の集まりで、快晴くんに惚れた女子生徒がいるらしい。その女子生徒は、委員会の集まりが終わった後、快晴くんと話をしたかったらしい。


 しかし、快晴くんは賢くんと帰りたかったため、丁重にお断り。そしたら、その子が「どうせ、この人との帰り道大した事ないから一緒に帰ろう」と言ったらしい。


 それを聞いた快晴くんが激怒。結局その後、賢くんと一緒に快晴くんは帰ったけど、今日になってめちゃくちゃ言い寄られているらしい。



「危険人物じゃん」


「それはそう」


「何も無いといいね」


「藤堂、有村、ありがとう」

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