第10話 能力
「ぐはぁ!?」いきなり刺された事に驚きが隠せないかんた。明らかに致命傷だ。
「何やってんのよ!!」かんたが刺された事に気付き、みずきはすぐさま刺してきた店員を
すると店員は倒れると同時にかんたを刺した小刀を落とした。
その小刀は黒い小刀だった。
それを見てみずきは「月宮の太刀と同じだわ...」なんと小刀は月宮が使っている太刀と同じ材質だったのだ。
だが、今はそんな事どうでもいい。みずきは刺されたかんたの方へ駆け寄り「かんた!大丈夫?」刺されたかんたを心配した。
するとかんたは「うん、大丈夫...」なんとかんたの致命傷レベルの刺し傷はもう治っていたのだ。
「これが神の加護...」みずきは驚きながらそう呟いた。
こうして2人の初めてのデートは終わりを告げた。
スレイヤー育成学校に戻ると、今日あった出来事を言う為に、れいらとほたるを呼んだ。
4人は学校内のベンチに集まり話を始めた。
「それにしても相手の目論見が読めませんね。」れいらは腕を組みながらそう言う。
「その小刀、見せて貰ってもよろしい?」そう言い、ほたるはみずきが一応の為に持って帰ってきたかんたを刺した小刀を見た。
「確かに、これは月宮の太刀と同じ材質ですわね...と言う事は、あの店員と月宮達は仲間...?」ほたるは考察をするが、なかなか結論には至らない。
「それにしてもかんたさん、刺されたのに話し合いに参加していますが、大丈夫なんですか?あれでしたら場所をメディカルルームに変えても良いのですが...」れいらは刺されたかんたを心配しながら、そう聞く。
「大丈夫。刺された後、傷口に力を入れたら治ったから」かんたはそう傷は完治している事を教えた。
するとれいらは「そんな力、加護には入っていないはずなのですが...」そう言った。
それを聞いたかんたは「じゃあこの力はなんなんだ...」と自分の持っている底知れない力に恐怖を覚えた。
「もしかして、その自己蘇生は元々持ってる能力とかじゃないんですの?」不意にほたるはそう言った。
「そんな能力あるの?」みずきはそう聞く。
「ある可能性はありますが、わたし達では分かりませんね...」れいらはそう言い腕を組みながら考えていると、
ふと何かを思い出したように「良い考えを思いつきました。」と言い、れいらはこう続けた。
「私の知り合いで、医者のスレイヤーがいます。その人ならかんたさんが元から持っていた謎の能力の事も分かるかも知れません。」と言った。
「その人は、今どこにいるんだ?」かんたがそう聞くと、れいらは、
「ちょうど今、こっちに来ているらしいんですよ」と都合よく、こっちに来ているということを言った。
「それなら1回行ってみるか」かんたはそう言い、座っていた椅子から立った。
そして4人はその人がいると言う、病院に向かった。
病院につくと、れいらは自分の名前と要件を伝えた。
するとひとつの部屋に通された。
部屋に入るとそこには1人の白衣を来た黒髪ロングの女性がいた。
「お久しぶりです。
れいらはそう言うと、
「久しぶりね、ほたるも久しぶり。で、そこのお二人さんは?」と、諸星と言う女性は言った。
「はじめまして。俺は曽木かんたです」
「私は東雲みずきよ」と、2人は自己紹介をした。
「はじめまして。私の名前は
「それで、今日は何の用事で来たの?」葉子はそうれいらに聞くと、れいらは
「今日はかんたさんの事なんですが、元々持っている能力が何かを調べて欲しいんです」と今日来た要件を伝えた。
「自分の能力が分からない...って事はまず攻撃系の能力では無いわ」と言い、更にこう続けた。「攻撃系の能力なら小さい頃に何かしらで能力が発動して、分かるものよ。」と、攻撃系の能力では無い事の理由を説明した。
「まぁでも調べてみないと、分からないわね。」葉子はそう言い、かんたを椅子に座らせた。
そして「最近何か変な事とかはあった?」かんたにそう聞いた。
そこでかんたは今日ショッピングモールであった事を教えた。
「小刀に刺されても傷口に力を入れたら直ぐに治った...ね」
そう言い葉子は、
「恐らくは自己蘇生的な物だと思うけど、確定はしていないから、私の能力
能力が発動すると葉子の腕から緑色のオーラが出てきてかんたの肩から、身体全体をオーラが包み込んだ。
葉子が能力を使って調べている間、みずきは葉子の能力の事を教えて貰おうと思い、「ねぇれいら。葉子さんはどんな能力の持ち主なの?」そう聞くと、れいらは、
「
「凄い能力ね...」みずきはそう葉子の持っている能力の強さを知った。
そうしている間に、かんたの周りからオーラが消え、葉子はかんたの肩から手を離し、驚いた様にこう言った。
「こんな能力は初めて見たわ。能力名は、付けるとしたら
かんたは(だから怪我をしても直ぐに治せたのか)と、納得した。
しかしみずきが、「もう少し、分かりやすく言って欲しいわ」と、葉子に頼むと。
「例えば、傷口があったとするでしょ?そこに
みずきはその説明を聞き「なるほどね」と納得する。
そこにれいらが口を挟んだ。「でも、それだけじゃないんですよね?」
「そう、これだけでも凄いけどもっと凄い力はここからよ」と、葉子は言い、こう続けた。
「まず、この能力を使いこなせる様になったら攻撃にもこの力を使う事ができるわ」そう言い、
「例えば、その能力を武器を握っている腕に使うとする。そうすると腕に集まる力が倍速され力が格段と上がるわ。これを攻撃を受ける所に使えば、ガード力も上がるし、足に使えば、スピードも上がる。要するに使い方によってはそれこそ最強になれるって訳よ。」そう言い切った。
「でも、そんなに強いならどこか弱点はないんですか?」とかんた葉子に聞いた。
すると葉子は「えぇあるわ。それはこの力を使うと体力が一瞬で奪われる事よ。恐らく1度使えば動けなくなるほどにはね」そう言った。
「じゃあこの能力は使い物にならないんじゃないの?」とみずきが言った。その通りだ。1度使って動けなくなる能力など意味が無い。
しかし葉子は「それが違うのよ。かんた君は神の加護を受けているでしょ?その加護の力によって体力がほぼ無限に等しい位増えているわ。だからかんた君に限ってはこの能力をノーリスクで使う事ができるのよ」て言った。
それを聞いた4人は驚いた。「それって、最強じゃない...」みずきはそう言い、
「とてつもない力ですね」
「ほたる怖くなってきましたわ...」とれいらとほたるはかんたの持っている底知れない力が怖くなった。
もちろんかんたも「どうなってんだよ俺、前まで
葉子は「まぁでもその力を使えば世界を平和にする事が出来るかもしれないわ。」とかんたに言った。
それを聞いてかんたは「そうですね...この力で世界を平和に変えて見せます!」とこの能力を使って災害獣や悪いスレイヤーを倒そうと決意した。
4人は葉子に礼を言い、病院を出た。
するとそこには國分学長がいて「曽木君に話がある」とかんたを呼んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます