転生したら謎の少女に振り回されて困ってます!

琥珀たん

序章

僕の目に最初に映ったものはなんだっただろう。


美しく瞬く無数の星?


一面に咲く白い花?


それとも…?



何かに衝突した。


ぐるぐる回る白い視界、色がつくことなんてなかった。


まだぶつかった感触が体の中を這い回っている。


最後に見たものはなんだっけ…


確か聞こえたのはけたたましいサイレンの音。


僕の周りに平和なんてなかった。


飛び交っていたのは罵倒、暴言とその他色々。


僕と僕の家に平穏なんていう言葉はカケラでさえも見つからなかった。



長い長いトンネルのような何かの先に何かが見える。


どちらかといえば幻覚。


目がチカチカする。


あんな光を浴びればだれだってそうなるか。


緑色だ。


緑色が見えるっ。


視界がぼやけてきた。


ぐにゃぐにゃと変形する僕の視界。


僕はもうダメなのか。


ここにいる価値なんてないのかもしれない。


「世界に拒まれて…」

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