04 単体と化合物
「タングステン~~!! 聞いてたなら早く、声かけてよぉ!」
「すまん。
説明書を読まないタイプの人間かもしれないと思って……」
ネオンは、オオカミの鼻先に抱きついた。
「
顔はコワイけどやさしいよ〜っ」
ネオンはそう言ったが、
どうやら、タングステンも
理玖も円も、《タングステン》なんていう元素の名前は知らなかったけど。
タングステンは、カード化してファイルにおさまっていたようだ。
いったんカード化すれば、みずからの意思で
タングステンの言う通り、
なんで気付かなかったんだ、と理玖はがっくりとうなだれた。
ともかく理玖は、説明書を読んでみることにした。
説明書も、ゲームの『ブレイブ・エレメンター』の遊び方説明書にそっくりだった。
「なるほど……バッジの数を増やすには、
理玖は、【複製】の
そして説明書のとおりに、〚
するとポンッと音をたて、〚
「すげーっ!!」
「それから、〚
3つのバッジをくっつけて並べ、こんどは【
バッジがパンッとはじけたように消えたかと思うと、なにもない地面からジャバジャバと水が
「ま、魔法じゃねえか!!」
「科学だよ。……いや、魔法か?」
「どっちでもいいよ! スゲー!!」
10秒ほどすると、水のいきおいはだんだん弱まって止まった。
「あれ、バッジもなくなっちゃった」
「使うとなくなるんだな。
えーと、バッジを新しく作るには……
『【バッジ化】の
理玖が言うと、円は首をかしげる。
「単体って、なんだ?」
「さっきの〔
化合物とはちがって、1種類の原子からつくられる物質が『
円に説明しながら、理玖は【バッジ化】の
「〚
そう言いながら空中で
「うおー! すげぇ!!」
「どういうこと? どうやったの!?」
円とネオンは、一斉に感激の声をあげる。
「大気中には
理玖は【バッジ化】の
大気の
バッジがコロンコロンと転がるたびに、3人は大きな歓声をあげた。
「いやはや、予想以上だな……!!」
「マドカ、本当に救世主を連れてきてくれたのね!」
タングステンとネオンはおどろきの声をあげる。
(これくらい中学生ならふつうだけど……)
そう思いながらも、なぜか円が
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