ブレイブ・エレメンター ~元素獣救出大作戦!~

pico

プロローグ いきなり死を覚悟する







「一緒に来てくれ、理玖りく! お前が、必要なんだ!」


 昼休みの教室。

 窓から教室に乗り込んできたのは、同級生のまどかだった。


 理玖りくはメガネのふちから目玉がこぼれそうなほど、目を丸くした。

 「どこに?」と、まぬけな声を出すのがやっとだった。


「それっ、それも持ってこい!」

「は? え、これ?」


 理玖が、机に置いてあった理科の教科書を手にとると、まどかは強引に理玖のうでをつかんだ。






 そして気付けば、にいた。


「ここは、どこだ……?」


 ほの暗く、じめじめとした空気に、したたる水の音。

 フシュー、フシューと生き物のような奇妙な息づかいも、聞こえる。


「な、なにから説明したらいいのか……」


 困った様子で円が言いかけた時、がくん、と理玖の視界がひっくり返った。


 理玖は何者かにとらえられ―――ちゅうに放り投げられた。


(僕、これ、死んだな……)


 話は数分前に、さかのぼる。



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