春夏秋冬
kappa
第1話 春、あなたに伝えたいことがある。
あなたに出会えたこと、私は今でも軌跡だと思う。
「今日、僕ら卒業生は、この学校を旅立ちます。これから皆さんは大きな壁にぶつかるか
りつまずくかもしれません。ですが、あきらめないでください。その大きな壁は僕らの僕
等自信で切り開かななければならないものなのです。僕の母も17の時に僕を産みました
。何度壁にぶち合ったても僕を育ててくれました。感謝の言葉では言い表せないくらい。
感謝しています。
僕らはこんなに大きくなりました。
18年間ありがとうございました。
答辞 3年1組 野元 晴陽 」
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もうあなたがいなくなって18年が経ちました。
あの時、あなたに合わせたかった晴陽はこんなに大きくなったよ。
ねぇ、あなたは覚えてる?
あの日、あなたと出会ったのも桜が舞う日だったね。
人生なんか一人で生きていけると思ってた。
いつも、通う学校。
いつも、受ける授業。
退屈だといつも思ってた。
いつも、それが普通なんだと思っていた。
でも、ある時思った。
これでいいんだろうか?
退屈だ。
そう思い始めたのは、中学1年の時。
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イメチェンしようと思って、髪を金髪に染めた。 化粧もした。
かっこいい彼氏もでた。
だから、退屈じゃなくった。
友達も出来たし。
今まで、経験したことの無いこともした。
でも、満たされないこともある。
私には、夢がなかった。
友達は、良い高校や好きなことが沢山あった。
私にはそれがない。
とても、悲しかった。
そうしていく内に、不良とも付き合うようになって。
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ヤンキーと言われる類に入った。
タバコも何でも悪いことはした。
私の頭が空っぽ。
そんな時、あなたに出会った。
そう、私が唯一尊敬して最も私が愛した人。
あなたは、私とは違って夢に真っ直ぐに歩いていた。
羨ましかった。
今でも、覚えているよ。
あなたと出会ったときのこと。
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それは春でした。
私は、ほんとどうしようもないやつだった。
二日酔いして高校の入学式。
気持ち悪かった、頭も痛かったし。
よそ見してたら、あなにぶつかった。
もう限界だった。
戻してしまった。
次に目が覚めたのは保険室。
「大丈夫?」
あなたの声はとても優しかった。
制服は買いなおしてらしい。
「ごめん。」
「気にしないで。」
それがあなたとした、最初の会話だった。
しかも、同じクラスだった。
「あ、ゲロおんな」
教室のクラスの男子と喧嘩になりかけた。
なんでこんなやつらと一緒に授業なんか受けなきゃなんないのよ。
あなたは、同じゲオ野郎とよばれていた。
でも、友達もできたからいいか。
先生にはその髪を直してこいと言われたが、直さなかった。
あなたは私と違って真っ直ぐ道に進んでた。
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次、喋ったのは、夏だったかな?
私は自分が一番不幸せな人間だと思っていた。
一生男となんて恋に落ちるものかと誓った後だった。
目が赤い私に気付いたのはあなただけ。
「大丈夫?」
私は、あなたを蹴った。
「話かけんな!」
ごめんなさい。
まだ謝ってなかった。
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秋
私は元カレが薬物の売人になったことを知った。
でも、助けられなかった。
それに、私にも薬物を進められて、監禁さてた。
その時、助けてくれたのは、あなただった。
なんで、そんなに強いのよ。
なんでこんなしょうもない女助けるのよ。
警察が来た後、あなたは、殴られてた大人の人。
後で聞いたら、父親だって言ってた。
事件があった後、あなたは毎日私の家迎えに来てくれた。
いつも、無言だった。
でもあなたは、あなたの事をずっと一人で話すんだもん。
その中には、あなたがすごく幸せな人生を歩いて来た人にしか見えなかった。
しかも、純粋で悪いことなんかしらなさそうで。
でも、帰りはごめんと言って先に帰る。
気になって後をつけてみる。
私は、あなたの秘密を知ってしまった。
一生懸命、ボクシングの練習をしていた。
なんで強いか分かった。
そして、私はまた恋をしてしまったのだ。
一生恋なんかするつもりなかったのに。
自分のものにしたいとおもったことないけど、あなただけは離したくなかった。
なんの気まぐれだろうか。
あなたを襲った。
あなたは初めてで、とても・・・。
なんというか・・・・。
可愛かった。
これ合意よね?
あなたは、好きといった。
だから私も好きと言い返した。
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冬
今度、あなたにあったら、いいたいこがあるの。
聞いてくれる?
やばい、人生で一番やばいことになった。
プラスの意味わかってる私?
病院行ったら看護婦さんに満面の笑みで見られた。
3か月だった。
離すか悩んで、悩んで。
あなたが、家に尋ねてきた。
なんでこんな時に喧嘩にならなきゃいけないの。
なんで。
次の朝。
彼は私の部屋に手紙とチケットを置いて行った。
彼が私に残した言葉は、結婚して。
ねぇ・・・。
聞いてほしいことがあるの・・・。
こっちをもう一度見て。
春。
春夏秋冬 kappa @kappa001
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