出会いの先にあるもの

@yumi_mi

第1話

わたしは今まで様々な人と出会い生きてきた。出会ってきた人の数だけ思い出もある。その思い出をいいと捉えるのも悪いと捉えるのも自分の考え方次第。わたしは全てがいいと今は思っている。「今は」だ。わたしこと佳奈は今年の春から北海道にある祖母の家で暮らす。元々東京で美容師をしていた私だが仕事が上手くいかず悩んでいた矢先に出会ったホスト。心が不安定でどこか寂しいという気持ちがあったわたし。最初はホストが怖かったもののそれは楽しい空間となった。心に潜んでいる「寂しい」という感情を埋めていたのかもしれない。いずれお金が足りなくなり始めたがホストと喋りたい一緒にいたい気持ちが大きくなり私は美容師をやめて夜の仕事を始める。初めての仕事で仕事が終わる度に神経が削れていくのが分かる。仕事終わりは必ずコンビニでカフェオレを買って飲んでいた。お金が貰える分精神的におかしくなりそうだったがホストという頑張れる理由はその時にあった。しかし親と疎遠だった私を心配して祖父母がたまに様子を見に来ていた。精神がとても不安定だった事もあり生活にも支障が出ていた。それを見て祖父母は北海道に来て一緒に住もうと言ってきた。わたしは反対だったが後にそのホストと喧嘩をしてしまう。その喧嘩内容とは元々ホストのお店に行くと話をしていた日に友達と飲みに行く予定があった。それが終わってからお店に行こうと考えていたが案の定結構飲んでしまい行けなくなる。連絡はしたが向こうは怒りLINEに長文が来る。たしかにわたしが悪い。だが夜の仕事ばかりしていて精神が不安定だったわたしにとって友達との久しぶりの飲みは気分転換そのものだった。貴方たち(ホストたち)のためにも頑張っているのだからわかって欲しいとわたしは甘いことを考えていた。実際は怒っているのだ。長文で。わたしは謝ったがそれに対しては無反応。普通に何もなかったかのように「おはよう」朝の挨拶をしてきた。その時点でわたしはちょっとないなぁとなってしまい、未読無視を続けてしまう。そしてわたしの引越しの日がきた。北海道の家に着き、ゆっくり休む事にした。お母さんの弟の叔父もその時住んでいた。いつも小言を言うためうるさいしうっとおしいと感じる。今日からここで住むという事がイメージ出来ないでいる。さあここからがわたしの人生の再スタートとなる。

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