北風と太陽 3人用台本
ちぃねぇ
第1話 北風と太陽
0:千鳥足の妻帰宅。
妻:ただいま~
子:おかえり…ってママ!酒くっさ!
妻:え~?そーお?
子:どんだけ飲んだの!
妻:えへへ~お酒久しぶりだったんだもーん
子:だもーん、って
夫:お、おかえりママ
妻:ただいま~
夫:同窓会、楽しかったですか?
妻:うん!すごーく楽しかったの~!
夫:それはよかった
子:ちょっとママ!玄関で座らないの!
妻:えぇ~?
子:メイク落としてお風呂入りなよ、お風呂沸いてるから
妻:ええ~?めんどくさーい
子:めんどくさいって
妻:みーちゃん脱がしてー?
子:ええ!?何甘えてるの!(男の子設定なら「はぁ!?何言ってんだよっ」)
妻:みーちゃんが脱がしてくれなきゃお風呂入らない~
子:はぁ!?
妻:もうママ眠いの~全部明日にするの~
子:ちょ、ママっ!?玄関で寝ちゃダメだからね!?聞いてる!?
夫:まあまあ、美月
子:まあまあじゃないよ!
夫:いいじゃない、千春さんがこんなにお酒飲むの珍しいんだから
子:だからって…パパはママに甘すぎだよ!
夫:ママを甘やかすのは僕の趣味だもの
子:だからって!
夫:…大丈夫、千春さんには北風よりも太陽のほうが効くから
子:どういうこと?
夫:ちょっと場所変わってね。…千春さん?…ちーちゃん?玄関で寝るんですか?
妻:そう~寝るの!
夫:じゃあこっちおいで…床は冷たいでしょう?抱っこしてあげるから、おいで?
妻:わーい!パパの抱っこ~!
夫:ふふっ…今日はいつもより甘えんぼさんですね
妻:えへへ~パパのお腹ぶよぶよ~
夫:はい、中年太りですから。…こら、ぐりぐりしないの
妻:えへ~ぶよぶよ~ふふふ~あったかーい
子:…どうしようすごく…いたたまれない…
夫:見慣れた光景でしょう?
子:ほんとにね!
妻:えへへ~パパ好き~
夫:はい、僕も大好きですよ
妻:えへへ~
夫:今日はご機嫌ですね。仲の良かったお友達にも会えましたか?
妻:うん!みんないい感じにおじさんおばさんになっててね~すごく楽しかったの~!
夫:それはよかったです
妻:でもここが一番落ち着く…ふふ。ぶよぶよお腹~あったかいお腹~………このお腹、ちーちゃんの場所だからね?
子:ちーちゃんって…
妻:みーちゃんにも譲らないんだからっ
子:要らないよっ!
夫:はい、ここは千春さんだけの場所ですよ
妻:えへへ~
夫:今日は玄関で寝るんですか?
妻:うん、もう眠いの…
夫:床、硬いですよ
妻:だってぇ…
夫:じゃあお布団持ってきましょうかね。待っていてくださいね
子:え!?玄関に布団敷くの!?
妻:それは…申し訳ないよぉ…
夫:大丈夫ですよ?
妻:ん~…だめ。玄関今朝、掃除機…掛けてないから持ってきちゃだめ
夫:千春さんは綺麗好きですね
子:そういう問題?
夫:じゃあベッドまで頑張ってくれますか?
妻:うん……手を引いて?
夫:はい。もう今日はシャワーも浴びずに寝ちゃいましょうね
子:え!?風呂入らないの?せめてメイクは落とそうよ!
夫:だってこんなに眠そうなんだよ?可哀そうじゃない
子:過保護か!
夫:うん。千春さんに対しては何年経とうが過保護だよ
子:言いきらないで!ちょっとは照れて!
妻:……メイク落とす
夫:あれ、どうしたの突然
妻:明日…肌荒れたらやだ。おばさんだもん…一日サボったら一週間ダメージ食らう
夫:ええ?ちーちゃんはおばさんどころか…おばあちゃんになっても可愛いからそんなこと気にする必要ないのに
妻:パパは昔からそういう事ばっか言って…!パパの甘い言葉に惑わされて私、あの頃より体重3キロも太っちゃったんだよ?なんでもかんでも食べさせるからっ
夫:美味しくないですか?
妻:美味しいよ!幸せだよ!
夫:ふふ。丸いち-ちゃんも可愛いですよ?
妻:優しい虐待ダメ絶対!
夫:ええ?
妻:絶対洗う!顔洗う!メイク落としてから寝るの!
夫:…ふふ。じゃあ頑張って洗面所行っておいで?
妻:はーい
0:妻退場。
夫:……ね?ママにはあれこれしなさいって指示するよりも全部許して認めちゃった方が効くんだよ
子:…それでママがほんとに床で寝たらどうするのさ
夫:どうもしないよ?毛布かけて枕押し込んでおやすみってキスするだけ
子:……ママがどっち転んでもよかったんだね
夫:だって、ママは生きてるだけで100点満点じゃない
子:…………自分、まだその域に達せられるほど人間出来てないんで。あと、目の前でいちゃつくのやめてもらえる?
夫:それは無理だよ。だってママは宇宙一可愛いんだから
子:………はぁ……なんか、胃もたれしてきた
夫:あれ、胃薬飲む?
子:そういうんじゃないよバカっ!おやすみ!
0:子退場。
夫:…反抗期かな?ふふ。二人とも可愛いなあ。…おやすみ
北風と太陽 3人用台本 ちぃねぇ @chiinee0207
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます