作品ができるまでの流れ①キャラクター先行型


 ”どんな流れで作品ができるのか教えて欲しい”というリクエストをいただいたので、書いて行こうと思います。


 私の場合、キャラクター先行型とエピソード先行型があります。


 キャラクター先行型は、キャラクターを決めてからストーリーを考える……いわゆる、キャラが勝手に動いて話を進めて行く……というやつです。

 主人公、相手キャラ、仲間1〜3人、敵側2人くらい。

 要するに、のび太くん、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫、出木杉くんですね。


 例えば、最近書いた短編『赤月先輩は、ただの残念なイケメンじゃない』( https://kakuyomu.jp/works/16817330656783293091 )のキャラクター設定。


 ※以下ネタバレ含みますのでご注意を







主人公↓

 姫宮ひめみや 桃香ももか

 太陽中学1年1組

 赤月のせいで悪の組織に狙われている普通の中学生。

 見えない敵から守ってくれる赤月になぜか気に入られ、溺愛されている。

 本人はその理由を知らない。


相手キャラ↓

 赤月あかつき 虎琉たける

 太陽中学3年1組/地球防衛軍太陽隊レッド

 超絶イケメンだが、いつも見えない何かと戦っているため、残念なイケメンと言われている。

 本当は普通の人間には見えない悪の組織と戦うヒーロー。

 桃香からする甘い匂いが幼い頃に自分を助けてくれた少女と同じ気がして、桃香異常にを気に入って溺愛するが、それが恋とは気づいていない。


仲間1↓

 清水しみず 龍星りゅうせい

 太陽中学3年3組/地球防衛軍太陽隊ブルー

 生徒会長で、インテリ眼鏡系イケメン。

 ヒーローではあるが、悪の組織と戦っている姿は中二病みたいで恥ずかしいので、知り合いには見られたくないと思っている。


仲間2↓

 廣金ひろがね りん

 太陽中学2年2組/地球防衛軍太陽隊イエロー

 可愛らしい笑顔で男も女も虜にする小悪魔的存在で、見た目は美少女だが男の子。

 エセ関西弁を話し、ヒーローの一人だが、自分が守りたいと思う人以外助けるのが面倒だと思っている。


仲間3↓

 緑木みどりぎ こう

 太陽中学2年3組/地球防衛軍太陽隊グリーン

 高身長で見た目は美男子だが、本当は男装の女の子。

 心穏やかでヒーローにふさわしく心優しいのだが、怪力のせいでよく物を壊し、大食いのせいでみんなに驚かれるのを恥ずかしいと思っている。


敵側1↓

 夕闇ゆうやみ 宵時よいじ

 悪の組織ブラックリベリオンズ総帥。

 地球人の中年男性になりすましている宇宙人。

 美夕の父で、夕闇学園の学園長でもある。


敵側2↓

 夕闇ゆうやみ 美夕みゆ

 夕闇学園中等部3年B組

 悪の組織ブラックリベリオンズ総帥の娘。

 赤月がレッドだと知らずに片思いしていて、桃香を敵対視している。



 序盤では本編に出てこない人物までとりあえず考えます。

 今作の場合、“どう見ても中二病にしか見えない超絶イケメン”に恋をしてしまうちょっとアホな子というキャラ設定を先に思いついたので、そこから話を膨らませていって……という感じです。

 私は基本的に、プロットを書かない人間なので、ある程度の大雑把なキャラクター設定が決まれば、あとは書いているうちに「このキャラならこう動く」とか「このキャラにはこういう試練を与えよう」みたいな感じで、ストーリーが出来上がっていきます。


 キャラはたくさん作っても、お話の中で、少しづつ登場するキャラを増やしていく……という感じです。

 第1話で一気に全員出したら読者困りますし、覚えられません。

 なので、だいたい名前のあるキャラクターの3人くらいの掛け合いから書き始めてます。

 中には最終的なオチを決めずに始めることもありますが、書いているうちにどういうオチになるか自然と決まってくるので、キャラクター先行型はエタる危険性はもちろんありますが、書いていて楽しいと思えたら成功です。

 長編の場合、大体8万文字を超えたあたりで完結に向かっていけるようにし、終盤感を出しながら書いていきます。

 公募に出すなら、約10万〜15万文字以内で完結するのが鉄則なので、8万字以降は無駄なエピソードは入れないです。


 まぁ、8万文字までいくのが大変でして……行き詰まるとその執筆してる時に起きたニュースとか、見たドラマとかからインスピレーションを得て書く……という感じですね。

 8万文字さえ超えれば、あとは完結まで簡単です。





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