第4話【邂逅・・・・・・・・・・そして全ての始まりとならん日】

悠「・・・・・オレがここで待っていろと言ったのだから待っているだろうとは思っていたがなぜ飯にがっついている?」


シュラン「ん〜?お腹減ったから食べてるだけだけど〜?」


悠「それにしては食べ過ぎなのではないか?」

悠の眼前には何枚も積み上がっている大皿があった。


シュラン「う〜ん。そうなのかな?」


???「食べ過ぎだよ。シュラン。なんぼかかると思ってるのさ。」


シュラン「あはは〜。ゆ〜くんがブラッディーライオネルの討伐金使って奢ってくれるかな〜って思ってさぁ〜アハハ。」


悠「いつオレが奢ると言った?それもオレはまだ仲間になるとは言っていないはずだが?あとオレがブラッディーライオネルを討伐したというのはどこで知った?」


シュラン「?ボクの固有スキル《翠緑眼サーチ=オーディル》で知ったんだ〜」


悠「シュランさんの固有スキルだと?そのスキルは人の過去なども見れるのか?」


シュラン「さん付けしなくていいよ〜?ボクゆ〜くんよりも年下だから〜」


悠「そうか。なら助かるんだが・・・・・答えてくれ。過去なども見れるのか?」


シュラン「さすがに過去までは無理かなぁ〜でも数分前までとかなら見れるよ〜♪」


悠「(・・・・・予想以上だ。シュランがもしオレの敵なのだとしたなら恐ろしいスキルを持っていることになる。だがこれだけは聞いておかねば)シュラン。そのスキルで未来などは見れるのか?」


シュラン「未来?う〜ん・・・・めっっっっっちゃ集中したら多分見れるんじゃないかなぁ〜?」


悠「そうか。(これで決まりだな。)シュラン。」


シュラン「ん〜?なになに〜?」


悠「仲間・・・・・とは言わないが手を組むのは賛成させてもらおう。」


シュラン「そっか〜手を組む。それでも全然いいよ!一旦ってことでしょ?」


悠「まぁな。本当の意味で仲間になるかどうかはまた後で判断させてもらう。」

ーーーー一方その頃ベネウェはーーーー

ベネウェ「ヘェ〜?アンタたちタイランウォルター(ムカデとGが合体した感じのやつのデッカいモンスターのこと)の上位種狩りめっちゃやってるんね。」


???「あ〜あんの気持ち悪い虫のこと?それの担当はアタシじゃなくてウェルカの担当だよ。」


ウェルカ「フフフ・・・・・アイツらはウェルの実験材料にちょうどいいからね・・・・・よく狩ってるんだよ。」


ベネウェ「・・・・・もしかしなくてもウェルカって蟲使いかい?」


ウェルカ「ううん。ウェルは蟲使いじゃなくて昆調師こんちょうしだよ?」

※説明しよう。昆調師とは、虫系モンスターの死骸や体液などを使い武器や薬品などを作る一種の制作系ジョブである。


ベネウェ「昆調師だったんね。なら納得だよ。ところで武器でオススメあるかい?」


ウェルカ「オススメ?ウェルのオススメはね。コレだよ。タイラントウォルター上位変異種の牙と鱗を使った蛇腹剣。強めの麻痺毒が常時付与されてるんだよ。」


ベネウェ「蛇腹剣かい・・・・・アタシの得物はこういうダガーだからねぇ・・・・・使いこなせるかどうかって感じさね。」


ウェルカ「?大丈夫だよ?だってウェルの作ったこれは振るう人の魔力に反応して分割される剣なんだよ。」


ベネウェ「・・・・本当に言ってるのかい?」


ウェルカ「ウェルは嘘つかないんだよ。」


???「百聞は一見に如かずとかいうでしょう?試してみてはいかがですか?」


ベネウェ「アンタの名前は?」


???「あっ。申し遅れました。このパーティのヒーラーをしています。ミネヴィと言います。」


ベネウェ「エルフ?・・・・・いや違う?」


ミネヴィ「ふふ。私はクォーターエルフですわ。曽曽祖母(※ヒイヒイおばあちゃんのこと)がエルフですの。」


ベネウェ「クォーターエルフかい。ならヒーラーをしてるのも納得がいくってもんさね。」


ウェルカ「ミネヴィ。嘘はいけないんだよ。キミはヒーラーなのにメイスでモンスターに殴りかかりに行ってるんだよ。」


ベネウェ「バーサクヒーラーってことか。」


???「カハハ!一本取られちゃったじゃないか!なぁ?ミネヴィ?」


ミネヴィ「ヴィスザは黙っててくださいよぉ・・・・」


ヴィスザ「カハハ!ついでだ!アタシはヴィスザ。クォータードワーフさ!」


ベネウェ「クォーターエルフにクォータードワーフ・・・・・このパーティにはクォーターが何人いるってんだい。」


ウェルカ「ウェルはクォーターケットシーなんだよ。ほら。小さいけど猫耳あるんだよ。」


その時ベネウェの性癖にブッ刺さる音が聞こえたという。そして同士であるということも感じ取れたという。byミネヴィ

ベネウェ「撫でてもいいかい!?」


ウェルカ「?別にいいんだよ?」


ベネウェ「っ!じゃあ・し・失礼するよ?(ナデナデ)」


ウェルカ「ベネウェ。なんか撫で方が気持ち悪いんだよ。」


ベネウェ「グハッ!?」


ヴィスザ「カハハ!ウェルカは思ったことズバッというからね。心に刺さるんだよ面白いくらいに!カハハ(大笑い中)」


ミネヴィ「ベネウェさん。私も貴女の気持ちすっごくわかります。(ガシッと握手)」


ベネウェ「ミネヴィ。あんたとは気が合いそうだよ。(こちらもそれに応じる)」


シュラン「みんなぁ〜。ゆ〜君手を組んでくれるってさ〜♪」


ヴィスザ「そうかい!ならアタシの親父がやってる武器屋に行くとするか!」


ウェルカ「ヴィスザ。それはいけない。彼は見たところウェルの武器の方があってる気がするんだよ。」


悠「ヴィスザにウェルカだったか?俺の得物にする予定なのは変則的かつ自由度が高いものにしたいんだが・・・・」


ヴィスザ「それならウェルの方が向いてるな!」


ウェルカ「さっきも言った。だから悠。ウェルの工房に案内するんだよ。ついてきて。」


悠「あぁ。と、その前にその蛇腹剣試してもいいか?」


ウェルカ「うん。多分悠にあってるのはそういう武器だと思うんだよ。でも武器製作ならヴィスザの方が得意なんだよ。」


悠「そうなのか。種族的なものっていうのもあり得る話なのか?」


ヴィスザ「どうかね?アタシはアタシの種族が鍛治系統が得意だってのは聞いたことあるけどアタシは気にしたことないからわかんないよ。」


ウェルカ「ウェルの種族は加工が得意だっていうのはわかってるんだよ。ウェルも同じく加工が得意だからそういうのあり得ると思うんだよ。」


シュラン「あ、そういえばボクの種族言ってなかったね!ボクはクォーターアルフだよ〜♪髪の色はパパ譲りなんだ〜♪」


悠「アルフといえば髪の色が明るめの色だと思っていたんでな。そういうことか。ん?ということはシュランのパーティはクォーター系列の集まりってことか?」


シュラン「そーだよ?ってなわけでボク達のパーティ名教えるね♪ボク達のパーティ名は四色四葉クォータブルクローバー。ちなみに考えたのはボク!ふふ〜ん。」


ウェルカ「ドヤァってしてないで早く行くんだよ。シュランはこのパーティの副リーダーなんだからドヤァってする必要ないんだよ。」


悠「シュランがリーダーじゃないのか!?」


ウェルカ「うん。このパーティのリーダーはウェルなんだよ。そうじゃないと魔法じゃなくてメイスでぶん殴りに行こうとするヒーラー、すぐ猪なのかっていうぐらいに突貫するガードナー。楽観的すぎな近距離担当。この3人の中でリーダーが務まると思う?」


悠「いや。できないだろうな。納得した。」


ベネウェ「ん?ってことはウェルカ。アンタ何歳なんだい?」


ウェルカ「ウェル?ウェルはこの中で最年長なんだよ。とは言ってもミネヴィの2歳上ってだけなんだよ。」


ベネウェ「ミネヴィの2歳上・・・・・アタシよりも年上なんかい!?」


ウェルカ「別に年上だからって敬語とかいらないんだよ。ケットシーっていう種族はパルゥムと同じような感じなんだよ。でもウェルはクォーターケットシー。だからまだ背が伸びるんだよ。」


悠「そうか。ん?ってことはこのパーティの最年少は・・・・・シュランということになるのか?」


シュラン「そーだよ?エヘヘ♪」


オレは思わず頭を抱えた。このパーティは周りからしてみればオレがロリコンだと見られてもおかしくないじゃないか。前途多難にも程があるだろう!?はぁ・・・・・



次回に続く。(第5話にして登場人物の設定です。(更新日は未定)






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