第14話

私は考えた。

こいつを殺すにはまずこいつからの信頼を得らなければならないと、呼び出しても怪しまれない、呼び出したらすぐ会おうと思えるようなそんな人間にならないといけないと…

どうすればいいのだろう?

こいつは俗にいう陰キャというやつだ。

押しすぎるとビビるし、引きすぎると興味すら持たないはずだ。

そもそも咲の好感度を上げなきゃいけないのに

なぜかこいつの好感度を上げにかかっているのやら

そんなおかしなことになっているのにすら気がつかないほど頭をかかえていた。

そんなある日のことだった。

咲から電話が来た。 「もしもし?今度の日曜にギターの演奏会があるんだけど良かったら見に来ない?」とのことだった。

咲が出るならあいつも出るのか?

まずは敵を知らなければならない

「わかった。行かせてもらう」と返事をした。

さあ戦いの準備を進めていこうじゃないか!

ふっはっはっはっはー

と高らかに笑う私であった。



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