閑話 宮崎椿の回想(現実逃避)〜実にたのしい二人は〜

閑話 実にたのしい二人は

 現在、私たちは今怒鳴られている。 なんでこうなってるんだろう。入る学校間違えた。


 めっちゃ怖い。現実から逃げたい。なにか別のことでも考えたい。


 というわけで新生活で「桜ちゃんとどういう関係なの〜?」って誰かに訊かれた時のために桜との生活を誰かに教えるみたいな感じで振り返る。


 えーと、まず私には桜という大大大親友がいる。待って大が足りないかも。無限につけてもいいかもしれない。


 どういう関係か。あくまで比喩だけど、私の遺影は桜とイエーイってしてる写真がいいくらいの仲だ。


 私たちの関係は産まれる前まで遡る。


 私の家と桜の家が歩いて二十秒ぐらいの距離で近かったこともあって、ママ同士が仲良くなった。


 そのまま誕生してから毎日のように遊び、インターホンを鳴らさなくてもお互いの家に行き来する関係になってしまった。ありがとうママ。


 私は小さい頃めちゃくちゃ泣き虫で、大きな音を聞いただけでパニックになったりしてた。そんな時に桜は「だいじょーぶだいじょーぶ」っていいながら落ち着かせてくれた。んー、好き。


 そんな感じだったから小学生の頃は桜にベッタベタくっついていた。桜は教室の隅っこで読書するタイプだったから、私も隣で本を読んでた。私が本好きなのはそれがきっかけだったりする。桜は読書をうるさい人たちから逃げるための手段として使ってたらしいけど。


 小四になった時からは、なぜか男子が桜の周りをうろつくようになって、番犬みたいな役割をした。桜は私の妹みたいな子だからね。大切に守らねば。


 でも、小五の時に全部変わった。私と桜のクラスが離れた。その隙に私が大っ嫌いなあいつが…


 黙想!? なにそれ!? 薄目開けてません!!! 開けてないからこっち来ないで!!!


 早く終わってぇー!!!!!!!!


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