人間復讐劇

はらは

第1話 捨てられた人形

私はとても可愛い人形を持っている。くりくりとした目の、女の子の人形だ。

しかし、毎日欠かさず10年ほど世話をしてきたせいか、もう服はボロボロ、肌はもう肌とは言えないほどの色になっており、ズタズタだ。それでも、私はその人形の世話をしていた。

ある時、近所の新しくできたショッピングセンターに家族で出掛けることになった。

数々のお店をみて回ると、ふと、とても可愛い人形があった。

私はその人形に目を奪われてしまった。

わたしが持っているものと同じようなものだが、服はボロボロ、肌はとても黒くズタズタの人形とは違い、とても清潔感があり、きれいだ。

わたしはその人形を買うことに決めた。

そうなると、今の人形は必要ない。

思えば、今までこの人形のせいで、いろいろなことを我慢してきたもんだ。

よく、今までこんな醜い人形を世話していたもんだ。

わたしは、その時なぜかイライラしていた。わたしはそにの人形をズタズタに切り裂き、ごみ捨て場に投げた。



その夜、人形は起き上がり、奇声を発した。

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人間復讐劇 はらは @haraha

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