はじまりの再すきる ※








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 名前:ライア

 年齢:5

レベル:5

 種族:人間

クラス:村人


 体力:700/700

 魔力:110/110


攻撃力:11

防御力:10

素早さ:15

知識力:23

器用さ:29


スキル


≪分体≫2

≪経験回収≫2

≪家事≫1

≪格闘技≫1

≪潜伏≫1



称号





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「ん???」



村長から借りたステータスカードを起動させると、予想していたステータスの違いが目に映る。



(≪潜伏≫ってなんだ?いつ手に入れたんだろう?)



ライアはひとまず≪潜伏≫詳細を確認してみると、



―――フォン


^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

≪潜伏≫1


物陰に隠れたり、他の視線から映らないようにするとバレずらくなる。


(レベルに応じて気づかれにくくなっていく)


^^^^^^^^^^^^^^^^^^^




「なにかあったかい?」



ステータスを見ながら考え込んでいるライアを見て、村長はライアに声を掛ける。



「あ、村長!≪潜伏≫ってスキルが取れてたんだけど、何かしてたわけじゃないからなんで取れたんだろうって思って…」



ライアは疑問をそのまま村長に話すと、村長は特に不審に思わず答えてくれる。



「≪潜伏≫のスキルは、魔物や人間から気配が気づかれにくくなって、冒険者なんかが良く取るスキルで、重宝されているスキルだね」



「そうなんだ!」



「それで≪潜伏≫の取得方法はとにかく魔物や人に気づかれないように、じっと隠れる事だよ」



(隠れる…なるほど?…この3か月間は戦闘に参加はさせてもらえなかったから、ゴブリンが出てきたら、基本物陰に隠れてばっかりだったから、それで取れたのかな?…それとも本体が寝室で篭って、分身体操作に集中して、じっとしていたのが反映されたとか??)



何処で取れたかは、わからないが、この3ヵ月で知らぬ間に≪潜伏≫の取得条件が揃っていて、取得が出来たという事らしい。



「そっか…ありがと村長!多分それっぽい事はしてるからそれかも!」



「そうかい」





(で…他のステータスだが…≪分体≫と≪経験回収≫がレベル2に挙がっているって事は分身体が2体目を出せるって事と、≪経験回収≫の契約が一気に2人分出来るようになったって事だよな?…分身体2体…まぁなんとか頑張るか!)



ただでさえ分身体1体だけでも慣れるまで結構掛ったのだから中々に大変そうだが、やりがいはあるので頑張ろうと気張る。



(そして、前回はスキルしか気にしてなかったけど、明らかにパラメーターが上がってるよな?たしか攻撃力と防御力、素早さとかって一桁台だったはずだし…)



色々最初のステータスを覚えておけばよかったと若干の後悔があるが、次のステータス確認の時に忘れないようにすればいい、そう考え今回のステータスをしっかりと覚える。



「……うん!村長ありがと!色々確認できたから返すね!」



「はいよ、満足の結果だったかい?」



「うん!また色々やれそうなこと増えたと思うから楽しい!」



「ハハハ!そうか楽しいか!…ならもっと頑張って色んな事を知りないさいな」



村長は無邪気なライアを微笑ましく応援してくれる。



それから軽く≪家事≫のスキルの取った時の話や、世間話をしてからライアは家に帰宅する。



「ただいまー!」



「おかえりなさいライア」



「かぁさん!ちょっとスキルの確認したいから寝室でちょっと試してきていい??」



「あら、なにかあったのね?家事はかぁさんがしてるから確認していらっしゃい?あとでかぁさんにも教えてね?」




家に着いてから家事をしていたかぁさんに一言断りを入れてから、すぐに寝室に篭る。




「よし…っと、≪分体≫を試すならとぉさんの方にも言っておこう。」



『とぉさん?今村長の所から帰って来たんだけど、≪分体≫のスキルを試したいから、もしかしたら分身体のボクを動かすの止まっちゃうかも知れないけど、あんまり気にしないで!』



『ん?おぉそうか!ひとまずこっちは大丈夫だぞ!』



『ありがとう!』



畑では畑仕事で使った道具の汚れ落としのお手伝いをしていた所だったので、とぉさんからはそのまま許可が出たのでスキルの実験を開始する。



「ふぅぅ…≪分体≫!」



自分自身は目を閉じながら、新たな分体を作成させ、新たな分体と畑に居る分体の視点だけに集中する事にする。



(分身体の分け方がめんどい…よしこれからは分体1号、分体2号で行こう…ってあれ?)



と新たに生まれた分体2号と1号の雑な命名してると、頭の中で2つの視点で混乱すると予想していたが、これまでの1号と本体の視点とそれほどの違いがなく、分身体だけを動かす分にはさほど時間を掛けず、出来るようになる。



「おぉ?結構大丈夫そうだけど……こっちも目、開けてみよう…」



2視点は分身体同士でも本体との混合でも混乱はしない事がわかったので3視点を試してみることにする。



「おぉぉぉぉ……久々に脳がバグるぅ…ハハハ!」



3視点はさすがにすぐになれるという感じではないが初めての≪分体≫での2視点で慣れたのか、酔ったりはしないし、ある程度使っていれば慣れるなとわかる程度だった。



「でもしばらくは本体はお留守番だね…さすがに視点以外でも3つの体を動かすのは要練習だね!」



ライアは色々な検証をとぉさんが帰って来るまで練習していた。







―――――――――――

――――――――

―――――







―――翌日




「魔物狩りだぁ!」



「ハハハ、楽しみなのが良いがあまり興奮して怪我をしたりしないようにな?」



「はぁーい!」



翌日になって今現在はとぉさんと一緒に森に向かっている最中である。



そうこうしていると門にたどり着き門番さん事、カインに挨拶をする。



「カインさーんこんにちわー!」



「はーいこんにち……え?ライア君が2人???」



そう…とぉさんと一緒に向かっている…分身体2がだが。



「え?もしかしてライア君本人?それとも分身体2人出せるようになったのかい?」



「うん!そう!昨日ステータスカードで確認したらレベルが上がって出せるようになったんだ!」



「ほぉーそうか…しっかし≪分体≫が2人以上出せてること自体ほとんどあり得ないのに…ライア君はすごいな?」



「そうだ!ライアは頑張り屋で頭が良いからな!」



「ふふふ~!あ、そうだ!ボクも戦闘用のスキルが取ったから、これからボクも魔物退治に参加するからよろしくおねがいします!」



「おぉぉついにか…分身体だからそのうち一人でも森に入るのかと思ってたけど、ついにか」




そうだ、≪格闘技≫を取得したので、今日から魔物との戦闘が許可されている。



その為、一人で森に向かう際に門を通してもらえるようにとぉさんが居る場で、カインに言っておく必要がある。




「こらライア?まずはゴブリンを2,3体同時に倒せるようになってからだろ?少なくとも今日確認して、しばらくはとぉさんも付いて行くからな??」



「あ、そうだった!ごめんなさい!…でも早く倒せるように頑張る!」



「ハハハ!どちらにしてもライア君の一人探索デビューは早そうだね!」



「そうだな!…よし!それじゃぁカイン開けてくれ!」



とぉさんがそう言って開門を促し、ライアたちは森へと入って行く。



ライアはこの3か月で森での歩き方や、ゴブリンが居そうな所などはわかるようになってきているので、とぉさんの後ろについて行くだけではなくゴブリンの捜索なども出来るようになっていた。



「ライア!もしあれだったらライアが先行してゴブリン探しをしてみるか?」



「やってみていいの?」



「あぁ…もうしばらくしたらライアが一人で森にいく事になるだろうし、練習にはいいだろう?」



「わかった!やってみる!」



森の索敵や安全確保の大事さは知っているつもりである。



その練習は確かに必要だな、と先頭を譲ってもらい、分体1号が普通に先頭に立ち、分体2号が山菜などを取る為に持ってきたカゴなどを持ちながら、1号の後ろで後方の索敵をする。




(分体1号と2号の視点を合わせると360度見渡せてすごい助かるな…)



1号が見ている進むべき道にある段差や、邪魔な石などを2号は後ろを見ながら避けたりすることが出来る。



とぉさんはそんな光景を見ながら感心するように見ていたが、特に何も言わないで分身体達の後ろをついてくる。






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