はじまりのすきる? ※
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名前:ライア
年齢:5
レベル:1
種族:人間
クラス:村人
体力:100/100
魔力:50/50
攻撃力:6
防御力:5
素早さ:7
知識力:19
器用さ:15
スキル
≪分体≫1
≪経験回収≫1
称号
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「おぉぉぉ………?」
「どうだい?いいスキルはもらえたかな?」
透明な板状のステータスは村長には見えていないらしい。
一般的にスキルなどは、親しい人や冒険者仲間の同じパーティなどにしか明かさないようにしているらしいが、基本ステータスは他の人からは見えない為、自己申告なのだそうだ。
(っとそれよりも…)
ステータスのスキル欄にあるスキルをタッチしてみると…
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≪分体≫1
自分の分身体を作り出し、操作することができる。
(分身体はレベルに比例して分身出来る数が増える)
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≪経験回収≫1
同種族間での経験値や記憶、経験などの回収が出来る。
ただし回収するのは相手が回収に了承して契約してから回収する時までの間の経験のみ回収できる。
(回収できる人数はレベルに比例して契約できる数が増える)
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(これは…一見めちゃくちゃ良さそうではないか?
“分体”は普通使えそうだしもう一個の“経験回収”はあまりよくはわからないが、つまりはレベル上げには役立ちそう?なのか?
誰かが手伝ってくれれば効率よくレベルを上げれそうではあるが…)
「村長!スキルの事で聞いていい??」
「ん?まぁ構わんが…何か特殊スキルでも引いたかい?」
「んー多分特殊だと思うけど…2つ貰えてて、≪分体≫ってやつと≪経験回収≫ってやつなんだけど」
「おぉ…どちらも特殊スキルで当たりだろうが…貰えたスキルはその二つだけかい?」
「え?…うん」
何だろう?村長は苦笑い半分面白い半分みたいな顔をする。
どっちも笑ってるから結果笑顔だが
「うーん悪くはないが、人気のスキルってわけでもないなぁ…」
「そうなの??≪分体≫なんてめっちゃ良さそうだけど??」
「≪分体≫はな、操作がめちゃくちゃ難しいらしいんだ、自分の体を動かしながら別の体を自分の頭の中で動かして、さらには≪分体≫から見える景色や聞こえる音なんかも一気に処理しなきゃならんからこんがらがるのよ」
「あぁ…」
なるほど、そう言われれば確かにここはゲームの中ではないし、自動AIなんかがあるわけでもない、分身体を作って操作って言われても難しいのか…
「それに分身体が倒したモンスターの経験値なんかは自分に入らないんだよ」
「え??そうなの??」
効けば聞くほどなんと使えないのかと思ってしまうのだが、外れではないというのはなぜだろう?
「まぁでも使い続ければ脳のトレーニングになって≪分割思考≫というスキルが手に入るらしいし、それでなくても分身体だけ操作するなら、死んでも困らない偵察や囮なんかも出来るからなぁ、使い方次第ってわけさ」
おー確かにそこまで聞くと外れではない気がする…
しかしレベルは1で十分に聞こえるから何とも当たりとは言いたくないスキルだ。
「もう一個の≪経験回収≫は?」
「あぁそっちの方が使い勝手は悪いだろうなぁ」
「経験をくれる人が居ないから??」
「そうだ、多分使えるのは親が子供の為に使ってくれるか、貴族が金に物を言わせて強引に回収するか、くらいしか使い道は無いだろぉなぁ…」
「そっかぁ…」
「まぁ気を落とすな、片方はともかく≪分体≫は使えるし、分身体1体は動かせるようになれば山菜なんかを取りに行きつつ畑仕事なんかも出来る。色々頑張ってみなさい」
「そうする‼せっかくのスキルだし‼」
俺が気落ちしていない笑顔を見た村長は“そうかそうか”という安堵の表情を浮かべ俺を見送ってくれた。
「また色々試してみて3か月くらいしたらステータスが変わっていたりするからまた見に来なさい。」
「はぁーい‼」
俺は村長の家を後にした後すぐに家には戻らず、とぉさんの畑の近くにある空き地に来ていた。
(さて…早速色々試してみましょうか‼)
「≪分体≫‼‼」
にょっ
「「おおぉーッ!?……」」
早速出した分身体だが…なるほどこれはキツイ…
自分の見ている分身体と、その後ろの景色を移す自分視点の他に、おそらく分身体の見ている俺と俺の後ろの景色が映っている分身体視点が両方同時に見えている。
「「うぉぉぉぉぉぉぉ……」」
若干の違和感から体を動かしてしまうと、それにつられて分身体も動かしてしまい余計に視点がブレ、酔いそうになってしまう。
「「か、解除…」」
≪分体≫を解除すると視点は一つになり、元の自分一人になり落ち着く。
「オー…なかなかに厄介……フ…フフフ…ふふふふ‼」
自分のスキルが中々に使いづらいとわかったのに、笑いがあふれる…なぜ?視点酔いでおかしくなった?それともめんどくさいスキルで喜ぶMな方?…どちらも違う。
(あぁ…俺もスキル…使えた…)
ライアは転生者だ、この世界に他にも転生者がいるかわからないがライアは転生者で何よりラノベ、それも魔法や異世界のファンタジー寄りの物を好んでいた…つまり
(いや………ッたぁぁぁぁぁ‼‼‼)
ファンタジー好きには歓喜のスキル(魔法っぽい非化学)の行使は、どんなハズレスキルだったとしても、ラノベファンのライアにはあまり関係なかった。
(あぁ…いいなぁ…これが俺の
「頑張ってみようか‼‼」
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