君の横で

かれは

第1話

君の横にいることができるなら、私は何番目でもよかった。


私にとっての1番は君だけど、君にとっての1番は私ではない。


でも、私はそれでいい。


それで良いと自分に言い聞かせる。


君は楽しそうに笑う。


私の横で。


でもそれはあの子の話をする時だ。


時には私に相談することもある。


私は喜んで相談に乗る。


だって、君が望んでいるのだから。


君が楽しそうに話すのを見てると私も楽しくなる。


そして同時に何故だか苦しくなる。


君の話を聞いて、私は楽しそうに話す君の横にいる誰かを想像する。


私の心の中でだけかき消すことができるその誰か。


だけどそれを自分に置き換えたりしない。


それをしたらこの関係が終わってしまうかもしれないから。


君の相談に私は喜んでアドバイスする。


君と、その隣にいる誰かがうまくいかなくなった時私は君の横にいることができなくなるかもしれない。


横にいる意味がなくなるのかもしれない。


そう思うととても怖い。


だからいつも、頑張って、大丈夫だよ。


励ます。


そして一緒に悩んで、考えて、本気でアドバイスする。


君はいつも感謝してくれる。


そして報告してくれる。


うまくいったよ。


さすがだね。


嬉しいけど、少し寂しい。


それに対して私は、よかったじゃん。


また、いつでも相談乗るよ。


君はよろしく、と一言返す。


君はとてもまっすぐで。


だけどまっすぐだからこそ君は私の心の中を探るようなことはしない。


だから私の思いを知らない。


少しは探ってくれても良いのに。


そう思う。


君の一番が私、なんていう世界線があるなら行ってみたい。


だけど、もしかしたらこの関係が1番幸せなのかもしれない。





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君の横で かれは @zonorei14

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