第7話 原作も読めよ!
「いや、それだとアイスキャンディー冷やせないし、電気もテレビもスマホもパソコンも使えないよ!」
モコローが反論した。
「そこまでして、電気と暮らしたいかぁ………ゔおぉぇぇ。
……ゔんんん!……ならば、お前らに良いこと教えてやるよぉぉ……」
本の虫は本を持った。
そしてぶん投げた!
「⁉︎」
ズドォォォン
本はモコローに直撃した。
「そもそも発電所が占拠されてるからなぁ……私を倒しても、電気は普及しないぞ……。ゔぉえぇ」
「え、発電所……?」
「え、発電所も占拠されてんのかよ!」
ロックは驚いた顔をして出てきた。
「そこにいたのか……。
……そうだ、私以外にもインフラ設備を占拠している奴はいる。
……私を倒しても無駄だ」
本の虫は本をモコローたちに投げ続ける。
「痛いって!やめて⁉︎」
「やめない。いくら寛容性の塊である私だって怒る時は怒る」
「寛容性の塊と言うにはまだまだだろ……」
「私は本の神に処罰されるかもしれんが、それでも
彼は本を投げるのをやめない!モコローも本を投げる!
「さすがに
あと本を投げないで!」
「2人ともブーメラン刺さってるぞ……?」
「は?神に争うとでも言うのか!
私及び神は全て正しい。神が私にやれと言ったからやってんだ。
お前こそ本投げるな」
と言いながら本の虫は本を投げる。
「いや、違う!本を読みすぎて人との関わり方を忘れちゃった?
ってさっきと言ってることが矛盾してるよ!
あと本投げるのやめて!」
と言いながらモコローは本を投げる。
「矛盾?………私が嫌いなのは辻褄が合わないこと。
故に、お前らだ。本読まないくせに映画見てさ。
原作が映画化されたら、原作も見ろよ!!
ドラマ化されたら原作も見ろよ!
ほぼ全てのアニメと映画はだいたい原作がある。
その原作は、本なのだぁ……(ドヤ)」
「じゃあアニメや映画が小説化された時だってあるけど、それは読んだの?」
「ない。……敵側出身の作品なんて読まねぇよ!」
「えぇ、もったいな……」
「いや、読む時間がもったいない。
私は本を読んで教養がたくさん身についているので、とても頭が良い!」
「唐突なマウント」
「ロック黙ってて」
「なぜ??????」
「とにかくお前らに用はない!」
本の虫は手を上げた。すると本棚にあった本全てが一斉に飛び出し、3人に向かって飛んできた!
「「「⁉︎」」」
「『キラーブック』!
頭じゃねーわ
飛んでくる本に牙が生えてきて、ページを口のように開閉する!
ロックはハンマードに叫んだ。
「ハンマードやれっか⁉︎」
「あぁ任せておけ!」
ハンマードはハンマーを振り回して本たちを攻撃する!
「僕らはどうしよう」
「本の虫に攻撃だ!」
「OK!」
モコローは本の虫に猛スピードで近づく!
「させるか愚民め!」
突然モコローと本の虫の間に、ソファが入ってきた!
「⁉︎」
「隙あり!」
本の虫から放たれたエネルギー紙弾によって、モコローはソファごと吹き飛ばされてしまった!
「(威力が変わってる⁉︎)
……お、お前、さっきのエネルギー紙弾とは違うぞ……⁉︎」
「ふん、エネルギー紙弾は速度を調節できるのだ。
今放った速さはリニアモーターカー並みだ」
「めちゃくちゃ電気使うもので例えるな……」
「そう呑気に話しても無駄だ。
お前にも同じ速度のエネルギー紙弾を放つ!」
ロックは冷や汗をかいた。
ハンマードは本たちの相手をし、モコローは柱の上にソファごと吹き飛ばされている。
「(ど、どうすりゃ良いんだ……)」
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