モコロー2 インフラと花火とロボットと
まめでんきゅう–ねこ
W1 モンスタウン
第1話 前回のあらすじ&お詫び決め会議
星と太陽を擬人化したような悪党双星が引き起こした星の住民が凶暴化してしまう事件は、大学生のモコローとその仲間たちによって、なんとか解決された。
そんな事件に最も関わり、最も被害を受け、最も加害した奴ら[凶暴化しすぎセブン]と、彼らのリーダー、ファイアロンが、根城[機械城]で会議を開いていた。
「えー、今日はこの星へのお詫びを考えようと思う。
我々は、この星にめちゃくちゃな事をしたからな。
池の水全部飲むとか、冷蔵庫開けっぱなしとか、おでんツンツンとか」
ファイアロンは、凶暴化しすぎセブンを目の前に、座布団に座って言った。
「はい!」
セブンのメンツが元気良く挨拶する。
「んじゃあ、なんか良い案ある人言って」
「はいはい!モンスタウンにパチンコ店を増やすのはどーですか⁉︎
皆んなに喜んでもらえると思いますよ僕は」
提灯のような見た目の、紅一点のディジー・エースは、ベロを上げて言った。
モンスタウンというのは、ここ、モン
文明と自然が中途半端に混ざっている、人口5000000000億人の首都である。
モコローもそこに住んでいる。
彼女はその街にパチンコ店を増やすつもりらしい。
しかしファイアロンは目を閉じて断った。
「ダメだ。それじゃあ、一部の人と子供が楽しめないだろ。もっとないか?万人向けのやつ」
「ない」
「断言すんなよギャンブラー」
「しかし、ファイアロン様。この星の住民は、協調性や協力するという思考などが皆無です。
ここまで星の技術力を上げれたのは、超我慢して協力したからです。
そんな星の住民全員が楽しめるものなどありますでしょうか?」
セブンのリーダー、メタルマンは、うやうやしく頭を下げながら言った。
彼は、戦闘が大好きな、戦闘狂である。その性格のせいで、
「甘いな。それでもお詫びしなきゃならん。政府からそう言われたんだから、断るわけにはいかんだろ」
「政府から言われたんですか⁉︎」
「そうです、メタルマン!あなたの愚かな考え方がすべてではありません。その脳みそでちょっと考えろよ馬鹿
(そうだぞメタルマン!貴様のくだらねぇ考え方が、全てなわけないだろ。少しはその脳筋頭で考えろバカ)」
彼の隣で座っている、一つ目の黒いUFOキャッチャーのクレーンのようなモンスター、ウィザーが怒鳴った。
彼は逆翻訳でしか喋ることができない、メタルマンとは真逆の考え方を持つモンスターだ。
「そんな言うなようるせぇな」
「いいえ、あなたは思う、というか、すべてが甘いです!それだけ強い力を持っているということです。倒せる敵を監視したり、強くしたり、みちびの鍵の回収を防いだりすることは、普通の人には考えられないことです。悪い意味ではありません!この重大戦犯野郎
(いや、お前は考え、というか、何もかも甘い!長所が強い事ぐらいしかないだろ。倒せる敵を見守って、強くしたり、みちびキーの回収を阻止したりなんて、普通の人の考えじゃあ、思いつかない。悪い意味でな!このガチ害悪戦犯野郎)」
みちびキーとは、この星の秘宝で、住民の凶暴化の根源を突き止める、事件解決の鍵となったものだ。
「わかってるよ、反省してるから。確かに俺も遊びすぎたとは思う。
だが、戦いはロマンだろ?お前だって強いんだからさ、もうちょっと戦闘を楽しめよ」
「後悔しないでください。それについて話しても無駄です(全く反省してねぇな。もう話しても無駄だ)」
「(はぁ、早く会議終わらないかなぁ。ゲームしてー!)」
彼らの後ろで、青いドラゴンが、あくびをしながらそう考えていた。
彼はドラゴニア。そのまんまドラゴンである。
「(この2人いつも喧嘩してるからなぁ………。はぁ、帰りてぇ)」
「俺。良い。案。ある」
ブレトーが喋った。彼は食パンにやる気がなさそうな目がついたような見た目である。
「なんだ?良い案とは」
「花火大会」
「ほう⁉︎(甲高い声)なかなか良い案だな。決定で良いか?どうせ皆んな良い案出さないだろーし」
「良いんじゃないかな。花火大会、男と女が1つになる人生の花……」
トルネイドンが腕組みして言った。彼は、竜巻に一つ目がついたような姿である。
「おぉ、彼女とつい最近別れた奴の話は、説得力があるねぇ」
「おいディジーあとで覚えとけよ」
「待て待て待て!俺らのライブとかどうですか!!!!!!」
ケルベロスが口を揃えて言った。彼らは、お笑い芸人を目指している奴らだ。
「いや絶対つまらんからダメ。
じゃあ花火大会で決定で良いね?
それじゃあ、場所は1年中夜の、霧の街ね。じゃあ解散!」
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