雨の記憶〜CAFE STORY〜

ガヒュマル

page.1

 雨、それは大体「憂鬱」「気分が落ちる」「面倒臭い」などと言われあまりよくは言われない。

 俺もある時までは同じだった。


 その考えが変わったのは、高校2年の梅雨時期、喫茶店でアルバイトを始めて1年になろうとしている時だった。


 俺の喫茶店、雨の日はお客さんがほとんどいない。


 その中で、つい最近、雨の日だけ来てくれる女の子がいる。


 見た感じ高校生だが、うちの制服ではない。


 見た目は、まぁ物静かな感じ、背は女子にしては高めな感じはする。


 顔はすごく綺麗だなと思った。雨のせいか若干ミステリアスな雰囲気がする。


 人見知りのせいで、注文を受け、届けるだけでお客さん皆無で暇にも関わらず、会話はできていない。


 ただ、綺麗な人を静かなクラシックと雨の音が流れる神秘的な空間で眺めているだけだった。


next page >>>

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る