異世界に行ったので早く日本に帰りたい!

辻智晴

プロローグ

第1話 酔っ払い

 酔っ払ってる上に鬱病うつびょう発達障害はったつしょうがいわずらってその上幼稚園の頃から幼稚園の先生を筆頭に十数年虐められて人間不信&人間嫌いになったアラフィフニートである俺こと榊史郎さかきしろうは今、訳がわからない状況におちいっている。

 前後左右が白い光を放っている部屋の中で見たこともないスタイルの良い美少女が俺の前にいて何か言っているが酔っ払いには理解できない。


「という訳であなたに異世界に行って欲しいのよ。わかった?」

「・・・・・・わかりません」

「あー!もう!一体何が分からないって言うのよ!!」

「・・・・・・・・・・・・ぜ、全部?」

「うきゃー!!な・ん・で・わ・か・ら・な・い・の・よ!」


美少女はで両手を天にこれでもかというほど挙げて、拳を作りで地面に両手を振り下ろした。

・・・・・・はっきり言って怖い。

殴ったところの床が割れているのを見てさらに恐怖は高まる。

しばらくうずくまっていた美少女が顔を上げて二度目は無いというような圧迫感で言葉を発した。


「・・・・・・もう一度・・・・・・最初から説明してあげる。今度はちゃんと理解しなさいよ」


平坦な声が恐ろしい。理解できないと俺はどうなってしまうのだろうか・・・・・・と通常の俺ならそう考えるのだが酔ってる俺には何度も悪いなぁ、怖いねぇちゃんと思っていた。


「まず、あたしは高次元生命体・・・・・・あなたたちのいうところの神様のようなものね。

 そして、あたしが管理している世界の一つがトラブルでエネルギー不足に陥って三千年後に滅亡するって事がわかったの。ここまでは良い?」

「はい、分かりました。つまり、俺の状態でいうと酒が切れて酔いが覚めてきたって所ですね」


長いものには巻かれろという言葉がある通り、俺は酔っ払いなりに気をつけて丁寧な話し方をした。


「なんか腹立つ上に分かり辛い例え話だけど概ね間違っては居ないわね。

 まぁ、それでエネルギー不足になる世界を救う為にも地球世界の人間にエネルギーを付与して向こうに届けて貰おうというのが今回の目的ね」

「それって誰が届けるんですか?」

「あなたよ」

「あなたって人が届けるんですかぁ~。大変そうですね」

「榊史郎!あなたよ!」


そう言って美少女が指を突きつけてくる。

これって俺って事?・・・・・・よし!俺はNoと言える日本人だ。Noと言うぞ!


「N「Noっていったら殺す」・・・・・・じた「辞退しますといっても殺す」・・・・・・何で・・・・・・何で俺なんだ。訳が分からない」

「今回のトラブルで地球世界の管理者が助けてくれることになったんだけど・・・・・・実行者はクジで決めることになってね。外れの部類のあなたに当たったて事なのよ。交換も文句もなしって事だからあなたしか居ないって事になるわね」

「自分でも外れの部類だと思うけど、本人の前でいうのは酷すぎる!」

「私の運の方が酷いわよ!」


俺は泣き崩れたが、美少女は自分の運の無さを嘆いているようだ。

そして、此方を気にする事なく気を取り直して話を続ける。


「それであなたの行くことになる世界はあなたの好きな剣と魔法の世界よ。良かったわね。でも、レベルやスキルやステータスといったものは無いわね。

 強いていうならスキルに該当するのが生まれた時から持ってる異能ぐらいかしら」

「憧れと実際に行くのとは全然違う!というか、行きたくない!!」

「じゃあ、どうすれば行くのよ!」

「どうせ文明が地球の中世なんだろう。糞尿は道端に捨てるし、お尻を拭くのは葉っぱか木のヘラとかだろうし、風呂は無いだろうし、ベットは堅いしダニもいるだろうし、病気や寄生虫は流行っているし、飲み水は濁っているし、飯はまずいだろうし、エアコンやインターネットも無いなんて無理だ。

 ずっと行ったきりなんて嫌だし。それに、両親に面倒ばかりかけて何も恩返しとか出来ていないのに行くなんてできない。それに俺に何の得もないし!」


まだ酔いが残っている俺は勢いに任せて言いたいことを言った。

美少女は少し考えた後に話し出した。


「説明不足だったわね。私の世界に行った切りじゃなくて最低でも地球の暦で5年ほど住んでくれればエネルギーの問題も一応解決するからそれ以降なら元の世界に帰れる様にしてあげられるし、何なら地球と異世界とを行き来出来るアイテムをあげても良いわ」

「でも、生活環境はさっき言ったのと似た様なものなんだろう?」

「多少の違いはあるけど概ね間違っていないわね。じゃあ、行ってくれれば出来る範囲で願いを叶えてあげるわ。希望を言ってくれる」

「願いを叶えてくれなくて良いから行かないってのは?」

「それは無し。試しに願い事の希望を言ってみてよ」


試しなら考えてみても良いか、それに無茶を言って諦めさせる手もあるし。


「試しでなら・・・・・・そうだな、好きな時に好きなだけ願い事を無限に叶えてくれ」

「それは無理!分かって言ってるでしょう、あなた!」

「それじゃぁ、まず前払いとして両親に10億円を俺の今までのお詫びとお礼を兼ねた文章と共に税金払済で先払いで渡して欲しい。

 俺を虐めていた奴には今までとこれからも俺が苦しむ分とその利子をつけて酷い目に遭ってもらう事。

 それと若くして欲しい。また、5年後に帰ってきたら異世界移動のアイテムと日本の総国家予算の100年分の資産を税金を支払わなくて良いように税金支払済みで欲しい。

 後、これから貰う異能や異世界で手に入れた資産や能力も持ち帰られる&使用可能にして欲しい。

 異世界に行くなら必要なものを知識や経験も含めて一通り欲しいのと全ての言語が分かる言語理解や硬貨別に大金が欲しいのとそれらを入れる個数が無限で個別で時間調整でき、検索機能や自動整理される等の機能が沢山ついたインベントリが欲しい。

 先程言ってた文明が中世での文句も解決して欲しい。無事息災ぶじそくさいと不老長寿で生きていけるようにして欲しいし、魔法も大量に使いたい。後、異能とかって後でも付け足せれるのか?」

「それも無理ね。今この場にいる時か異次元にいる時しか付与できないわ。それと私との連絡等も異次元か夢の中しかできないわ」


普通、教会とかで祈ったら通話できるものと思っていたが違っていたか。

異能もこの場限りとみた方が良いから今の内に無茶を言っておこう。

よ~し、人間をやめるぞ~!!


「以前に言った文句の改善等や要望とこれから書くそのほかだと言葉だけだと混乱するから何か書く物と紙をくれないか?箇条書きで書いたのを見せる」

「良いわよ。はいこれ」


美少女はどこからともなく紙とシャープペンを現して俺に手渡してきた。

まずは人、物、金だな。俺は紙に箇条書きで書いていく。




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