第4話 エンペラーバンパイアの眷族

「御主人様!力が溢れて苦しい…です…身体が内から…弾けそうです!」

「アランだよ僕の名前は、暫く安静にしてれば直ぐに安定するから我慢して、半端者でも僕はエンペラーバンパイア!その眷族になったのだから」

 ビオラのもだえる姿がなまめかしい!襲い掛かりたい衝動を押さえるのが大変でした。

 意外な感情が芽生えたけど、僕もバンパイアの端くれって事でしょう。

「眷族を造るって、お互いに快感があるって事か」


 ビオラはスヤスヤ気持ち良さそうに寝てる。

「安定したみたいですね、人間が一気にエンペラーバンパイアに準ずる力を手に入れると、希に拒否反応起こす事が有るそうで、無事で良かったです」

「えっ?知らなかった…拒否反応ってどうなるの?」

「ショック死なら良い方です、多くは身体が弾けて血泥になるそうです」

「ひぇ~っもう僕は二度と眷族は造らない!」

「アラン様ご安心下さい!ビオラの様な眷族は一人しか造れませんよ」


「えっ?そうなの?眷族は一人なの?知らなかった」

「勘違いしないで、眷族は何人でも造れます!一人と言ったのは、支配しないで分身的能力を分け与えた眷族と言う意味です」

「それって吸血しての眷族化でしょ?僕の眷族化には当て嵌まらないんじゃ?」

「そうでした!私の時には、私の方がアラン様よりも強い為、支配されないで能力を頂けたと思って居ましたが、違ってたかも……」


 カンミは上級バンパイア、日中の活動も難無くこなしますが、長時間強い直射日光を浴びると火傷を起こしていました。

 10歳の時カンミを相手に眷族化の練習をして、ぶっ倒れてしまい僕の異常体質に気付きました。

 吸血しないエナジードレインも、カンミと二人で見付けました。

 当然試す相手はカンミしか居ないので、物凄く色々協力して貰いました。

 一度だけですが男女の関係も持ちました、その行為でもエナジーのやり取り出来ます、本当に色々協力して貰い僕に無くては成らない女性ひとです。


「アラン様エンター侯爵家に到着しました」

「僕達は待機で良い?」

「ビオラが目覚めるまで待って、3人で行きましょう…アラン様!不愉快な事が有れば我慢しないで下さい、追放されようがアラン様がエンペラーバンパイアで有る事に変わりはありません、不届き者には厳罰をもって接して下さい!」

「カンミ分かった、我慢はしないが出来れば波乱が無い事を祈ってよ」


「ん?う~ん、ん?御主人様?私変です!ゴーレム車の中に居るのに外に居る様に見えます、それに何かを無性に破壊引き千切りたい衝動が押さえられません!!」

「大丈夫、深呼吸して!急激なエンペラーバンパイア化からの衝動、直ぐにおさまるよ」

「ビオラ暴れてみますか?私がお相手しますよ」

「はい!」

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