第16話 父から聞いた昭和20年の話
8月6日、毎年母校の原爆慰霊碑に行っていた父だったが、昨年末に腰椎骨折して出歩けなくなった為、今年は自宅で黙祷。
広島市の平和教育で朗読劇になったりしてよく使われている有名な被爆記録に、名前は出ていないが父だと特定出来る記載があったりする。
ちなみに、祖父も別の有名な被爆体験記の登場人物だったりする。
で、父から聞いた話。
昭和20年7月の呉大空襲の時、日本軍の迎撃で米軍機が広島市の西側にある鈴が峰という山に墜落した。
それを見ていた祖父は、「ワシは若い頃ハワイにおって、多少は英語がわかるけぇ、(米兵が)生きとるようなら助けちゃろう」と言い、背負子を担いで山に入って行ったそうな。
結局、米兵は見つからなかったそうだが、祖父は米軍機の風防ガラスの破片を持って帰り、父に「見てみぃ。こがぁなもんを見たことがあるまぁ。こがぁなもんを作れるアメリカに勝てるわけがあるまぁが。」と言ったそうな。
そう言えば、呉大空襲で撃墜されて広島市で捕虜になっていた米兵が被爆した話をアニメ化するので、クラウドファウンディングで資金を集めるという話を聞いたような気がするんだけど、あの話はどうなったのかな?
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