第10話 キノコの山がタケノコの里になった話
我家は、広島市内の山に100坪程の土地を持っている。
昭和四十年代までは、アカマツの生えた林で、秋にはマツタケが採れていた。
秋祭りの時には、マツタケを上にのせた押し寿司が定番になっていた。
しかし、昭和五十年代に広島でマツクイムシによるアカマツの被害が拡大し、防除の為の農薬空中散布でとどめをさされてマツタケが全く採れなくなった…
それから二十年余り山を放置していたら、アカマツの林が見事な竹藪に化けていた…
これ以上放置したら竹藪が酷くなるばかりなので、間引きの為タケノコ掘りをするようになった。
タケノコ掘りを始めるとこれが意外と楽しくて道具に凝り始め、最初は普通の唐鍬(バチ鍬)を使っていたんだけど、次に広島型のタケノコ鍬(唐鍬の刃の長さが約2倍になっている鍬)を入手。
テレビで山陰地方のホームセンターが紹介された時、店内に山陰型のタケノコ鍬(刃の長さが更に長く、柄が短い鍬)があるのを見て、高速道路を使って島根県まで買いに行った。
現在のところ愛用しているのは、ツルハシ。
刃の長さは、広島型のタケノコ鍬とほぼ同じ。柄の長さは山陰型と同じかな?
ツルハシは鍬よりも重いんだけど、その重さを生かして刃を勢いよく地面に打ち込み、一気にタケノコの根元を断つパワープレイをしている。
タケノコに傷がついて売り物にならない?
うちは農家じゃないし、掘ったタケノコは基本自家消費だから問題なし。
去年はトータルで470本くらい掘ったので、さすがに処分するのに困って近所や親戚、勤め先等に配りまくったよ。
今年は元々裏年(豊作の翌年は不作になる)なのと家族の体調不良とかで掘る回数が少なかったので、40本くらい…
来年もまた元気にタケノコ掘れれば良いな。
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