第4話 深夜の平和公園でサックスを聞いた話
平成一桁頃の話
会社の同期入社連中と広島市内で飲み会があり、二次会まで付き合ったら終電の時間を過ぎてしまった。
(当時の広島で終電は、広島電鉄が23時30分頃、JRが24時頃だった)
自宅までのんびり歩いて2時間位なので、酔い覚ましを兼ねて歩いて帰る事にした。
流川から本通り商店街を抜けて平和公園に入り、原爆の子の像の前を通っている時、どこからかサックスの音が聞こえてきた。
時計を見ると、24時35分…
「おいおいおいおい…」と、思いつつ足早に平和公園を後にした。
この話の後日談
「深夜の平和公園のサックス」は、他にも聞いた人がいて街の噂になっていた為、地元の新聞が取材をして夕刊の記事になった。
それによると、「仕事をしながらプロのミュージシャンを目指している青年が、仕事が終わった後に原爆資料館の灯りの下でサックスの練習をしていた」との事。
彼がプロになれたかどうか定かではない…
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