第4話
私は結局日が落ちるまでに、昨日のレストランのランチを投稿し、また今日も今度あげるInstagramの材料探しに出かけた。
材料探しには、Instagramのマップを使って美味しそうなランチやカフェなどを探し、友達と会って写真を撮ってもらう。友達もInstagramをやっていると大体写真の撮り方が上手い。
今日のアクセサリーは、最近流行りのショップで買った、2000円代のイヤリングと指輪。髪型は、後毛を巻いて顔を小顔にみせる。写真がメインなので少しハイライトは強めに。たくさんのことを考えながら、写真を撮る準備をして、ご飯を食べる前に写真を撮る。これが、準備ルーティンだ。
駅に着くと、友達の美蘭が待っていた。美蘭は、ショートヘアの綺麗系女子で、さらりとおろした短い髪が彼女の良さを引き立てている。彼女とは、Instagramをしているうちに仲良くなった。埼玉出身で東京には電車で来ている。彼女は、スマホを見ながら電柱の近くに立っていた。
「美蘭、やっほー。」
日がだんだんと落ちてきてもう夜になる。今日は、桜の見えるテラスでディナーにするつもりだ。その前に写真を全体像で撮る。桜が少し散っている様子と自分を撮り、俳句で言うと季語のような感じで、Instagramにも季節を持たせる。
季節というのは、常に美しく鮮やかである。代表が花だ。花はとても美しく可憐でその時を一生懸命に咲く。私の目指すいい像だ。
私はスマホの写真アプリを開き、シャッターを切った。
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