私たち偽装カップルです。
西園寺 椿
第1話
私の名前は、杉本佳奈。21歳の都内女子大生。SNSに夢中でフォロワーを集めたりいいねされたりするのが一番な幸せ。誰かに注目されるって最高!私の夢は、フォロワー1000万人。そして、SNSだけで暮らしていけること。
春桜も散り始め私たちは、大学3年生になった。私は画像投稿のSNS ineに投稿して、フォロワーが40万人いる。
桜が散り始め、落ちた花は踏まれて醜くなっていく。私は、茶色に染めて新しい髪色を手でときながら、学校までの道のりに次に何を投稿するかを考えながら歩いた。
大学に近づくて見慣れた後ろ姿が見えた。古典の授業で同じクラスにいる佐藤湊がいた。話したことはないが顔がよく、背も高く186cm、爽やか系で女子に人気がある。私は彼のことを爽やかくんとしか思わないが、多分あれは、腹黒いだろうと思っている。
その後教室まで向かうと
バン!!
ドアに入ろうとしたら、目の前に、佐藤くんが立っていたのに気づかず頭から突っ込んでしまった。
----いったー。
今日はなんだか着いていないようだ。ふと前を見ると振り返った佐藤くんとばっちり目が合う。
「ごめん、立ってたから邪魔だったよね」
彼はそう言って謝ってきた。
「こちらこそ」
私はそのまま席に向かった。すると、仲のいい女の子が今佐藤くんとぶつかったよね。羨ましいとかなんとか横でキャピキャピ騒いでいる。
ーーー羨ましいならぶつかってこいよ。
と内心では思いながら、
「痛かったよー。」
と作り笑いで笑って見せた。本当はこういうイケメンがどうとかとか興味ないのだ。
教授のつまらない古典が終わり、みんなが出て行ってから教室を後にしようとしていた。するとみんながいなくなったら、佐藤が目の前の席に座ってきた。
「杉本さん。SNSしてるよね。それも有名人くらいに。」
と話しかけてきた。私は少しびっくりしたが、すぐ彼の質問にうなづいた。
すると彼は爽やかな笑顔を作りながら、
「僕もしてるんだけど、
よかったら、カップル垢作らない?」
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