帝王編

第73話  帝王編プロローグ

前回の時系列からかなり飛び…

12月24日。

決戦はホワイトクリスマス。


この日…帝王軍との一大決戦が行われていた。


ここまでくるのに犠牲も多かった…激しい戦闘の数々によって…



そして俺達は帝王城へ攻めこみ、後は帝王カオスを残すのみ…と、なってはいたが…



ーー帝王の間。

帝王カオスが待ち構えている部屋の名だ。


そこにほぼ無傷の帝王と血まみれで今にも倒れそうな俺…美波神邏の姿があった。


…他にも人はいる…だが、皆倒れている。死んではいない…はず。


「…よもや、ここまで追い詰められるとはな。侮っていた…天界をな」


帝王カオスは口を開いた。…確かによくここまで来たと思う。

絶望的な戦力差だったからこそ…そう思う。


「だが、余を仕留めれなければ、何にもならん。わかっているだろうがな」

「…………」

「軍は壊滅、とはいえ余が生き残ればどうとでもなる。軍の再建に時間はかかるだろうがな」


今、帝王と戦える戦力は朱雀である俺ただ一人…

…故に、ここで俺が倒れれば…人間界は帝王の手中に落ちる。そんな状況だった。


「四将軍も、貴様ら四聖獣も余の前では雑兵と変わりない。それが身に染みた事だろう」

「…いや?」

「何?」


俺は…負けるわけにはいかない。

力の全てを使い果たそうが…この戦いに…勝つ。


家族やルミア達のためにも…



俺は右手を左肩に当てる。

すると俺の背に生えている、紫色の片翼の色が変わる。


、貴様の異名のように魔界で轟いていたな。して、何をするつもりだ?」

「…俺は天使でも堕天使でもない。朱雀だ…それを見せてやる」

「…そうか、余に敗れた四聖獣の連中が使っていた…か、それが貴様には残されていたのか」


俺は…全魔力を解放し、切り札を発動する。


四神転身しじんてんしんーー朱雀・大解放」





ここに至るまでの戦いをこれから振り返ろう…


この決戦の3ヶ月半前…夏休みの半ば…あの選抜トーナメント終了後に時系列は戻る。


あの日から…帝王軍との戦いは始まったんだ。



つづく



「み、未来の話が語られましたね…ここに至るまでは多分長くなるでしょう。片翼が神邏くんにあったりと、今までになかった力があったりしましたしね」


「次回は前回の続き、トーナメント後のお話です。帝王六騎衆 敵幹部の名前…でしょうか?」








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