3.主観に消える瞳の奥


煩わしい笑い声を立てないでいおくれ。

今、自分のプランを考えている最中なのだから。


カタカタ、カタカタ、机が揺れる。

物、底、頭、者、誰、瞳、自分。


到底理解できない言葉が漏れるとき、

心のどこかで安心しきっている煩悩。

私が私のことを思い出す時、

目に見える世界は私の世界になる。


ここ、そこ、あそこ、どこ?

今ある感情はとうに変わっている。

一定の流れに彷徨う時間なんて、

全て蹴散らしてやる。






嘆かわしい叫び声に私が揺れ動く。

ただ、自分のカタチを縁取っている中心が酔うから。


ゆらゆら、ゆらゆら、頭が跳ねる。

今、過去、未来、先、前、奥、後ろ。


全然理解できない時間が崩れるとき、

心のどこかで否定しきれていない本能。

私が私のことを否定した時、

目に見える世界は全て幻になる。


きみ、だれ、わたし、じぶん?

今ある感情はとうに消え去っている。

想定した未来を選んだ自分なんて、

全て肯定してやる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る