『鞆の浦の道』

やましん(テンパー)

『鞆の浦の道』 1


 ぼくは、鞆の浦あたりが好きである。


 明確な理由は思い付かないのだが。


 しかし、冬の鞆の浦は、行ったことがない。


 つまりかつて行ったのは、みな、5月あたりから、10月までの半年の範囲なのだ。


 子供時代ならば、夏休みである。


 だから、ぼくにとっての鞆の浦は、大概暑い時期に重なる。


 靴ではなくて、サンダルとかゴム草履あたりで散歩するのが気持ちよい。


 ただし、山に上がるなら、それは、無茶苦茶だろうけれど。


 ケースバイケースである。


 行くには、福山駅からバスに乗るか、思いきって車で行くかである。


 それは、もう、電車とバスが楽だ。


 新幹線も止まるし、割に交通の便は良い。


 とくに、帰りがけに、夕方なかなか来ないバスを、履き物は脱いで、裸足で待つなんてのも、気持ちよい。(ちょっと怪しいか。)


 しかし、車だと、たしかに多少のリスクはあるが、あまり人と関わりたくないぼくにはよい面もある。靴とか、お土産とか、ネクタイから、着替えとかまで、いろいろ積んで置けるのが更に良い。


 ただし、鞆の浦は、道が狭いことにかけては、人後に落ちない。さらに先の尾道方面にゆこうとするなら、多少億劫ではあるが、少しもどって山の上を通過した方が良い。眺めも良いし。途中から上がるのは、ちょっと大変だが。時間があるなら、ここまで来て、尾道に行かないのは惜しい。


 尾道までゆくのなら、橋を渡って四国にも行きたい。


 今治まで、直行できる。


 今治まで行くのならば、松山も見ておきたい。


 帰りは、瀬戸大橋とか、鳴門経由もできる。


 昔は、それこそ汽車での移動は、大事であった。


 ただし、私は両親が四国の出身で、自分は関東生まれだが、このあたりには、小さい頃から多少の馴染みはあった。


 高松に渡るのではなく、尾道から今治に渡ることができる(た)からだ。

 

 で、話しは飛んでいるが、それでも、街の中を抜けたいならば、安全運転を是非してください。


 一時期、新道を作ると言う話もあったみたいだが、やはり、景観が損なわれるとの意見が強かったように聞いた。


        ⛵


 なので、もし、冬に行ったら、また違ったイメージができるのかもしれない。


 仕事をめでたく引退したら、また、ゆったり尋ねて、仙酔島にも、いつか泊まりたいと思っていた。


 しかし、人生は上手くゆかないものである。


 身体とメンタルとの両方に傷ができてしまい、癒すのに時間がかかり(半年で治せという職場は、ちょっと厳しい気もした。結局退職したが。いくじなしである。)、おまけに新型のウイルスに攻撃されて、うっかり外には出られないまま、年月だけがひたすらに経っていってしまった。


 もはや、出かける元気も資金も失くなってしまったから、まあ、うだうだ書くしかない。


 だから、実際に目にしたのは、もう10年までは行かないが、かなり前なので、情報は古い。


 もはや、思い出話しの類いである。


 

         🏝️

 

             つづく………


 

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