第44話 おめでとう!

「お兄様、まだカーテンを開けないでくださいね」

「わかったよ」

「前に行きたいと言ってたあそこだからな

楽しみにしてろよ」

お兄様が喜ぶ姿を想像したのかにこやかな顔で、お父さまもいった

「僕、記憶にないのですが」

「ああ、4才のころにポロっと口にしてただけだが、お店を見れば思い出すと思うぞ」

「うふふ、ほんとに仲良くなったわね」


家族で馬車に乗り、

軽くおしゃべりしながら、ディナーのレストランに向かっている。


はぁ~、お父様ともだいぶ打ち解けたな。

今まで、お父様の圧がすごくて、

お母様の話に頷くだけだったから

とてつもなく長く感じたんだよね。


でも、何年も前のことを覚えてたり、

誕生日は毎年一緒にディナーに行ったり、

うまくできないだけで、愛する努力はしてくれてたのかな。


「あぁ~、懐かしい」

兄は、ついたレストランを見て、幼い子供に戻ったかのような目でいった。


「ああそうだろう。昔はまだここまで役職も偉くなかったし、何度か連れて来ていただろう。」


「ええ、懐かしいわね~。リリアンナはまだ小さかったから覚えてないかしらね」


「覚えてないですわ。でも、思い出に浸ってる顔がにこやかなので、見てるこっちも楽しいですわ」


どうよ、このお嬢様言葉。めっちゃ頑張ったんだから。今、関係ないけど、ずっと自慢したかったんだよね


「昔、大きくなったらあの大きなステーキを食べたいというから、連れて来たんだぞ」


「そうだったような気もします」

あまり覚えてないながらも、

とりあえず反応する兄。


「そっか、ずっと連れてこれなかったからな、、、」


ほらお兄様、お父様が拗ねちゃったじゃない


最近、仕事に慣れてきて、多少は余裕ができたのもあって今まで関われなかった分を取り戻すかのように溺愛してくれる。


でも、家族だけだとすぐスネちゃうからちょっとめんどくさいんだよね。


「お兄様、次はうまくやってくださいね」

こっそり耳うちしたら、お兄様も

「そうだな。気をつける」

といい、遠い目をしながらお父様のご機嫌をとってた



○●○●


「美味しかったわ」

と私がいうと

「また来たいわね」

とお母様が答えながら、お父様目を見て、おねだりしてる


「考えとく」

一言だけだったが、これはまた連れて来てくれそうな反応だ。次が楽しみ。


「それにしても、大きなステーキだったな」

「あんな大きなのを食べたいってこーんな小さいときにいうから、小さいサイズにするように言うのが大変だったんだぞ」


●○●○

その後


父の誕生日は、家で夕飯だったんだけど、ソワソワしながら圧を出してるから、

どうにか空気を変えようと兄と私で頑張ったけどどうにもならなくて大変だったな。


結局、お母様とお兄様と私がそれぞれ誕生日プレゼントを渡したら、落ち着いてにこにこしてた。


プレゼント待ちだったらしい。


仲良くなってストッパーが外れてから、

今までじゃ考えられない姿が見れて面白いけど、ちょっとめんどくさい。


でも、仕事中はすごい集中してて、とってもカッコイイんだよね。



ーーーー

お父様がこんなだったら面白いなって思って、思ったよりたくさん書いちゃいました。


期末テスト前だから、勉強しなきゃなのに...


それと更新できないときは近状ノートを書いときます。


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