第17話 Side - 184 - 5 - あるひもりのなかおじさんをひろった -
Side - 184 - 5 - あるひもりのなかおじさんをひろった -
こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン184歳でございます。
今私は訳あってエテルナ大陸を離れてランサー大陸に住んでいるのです!。
ちょうど大陸の真ん中になるのかな?、大きな森の中を切り開いて、自分でお家を作ったのですよ!。
日本で買ってきた、「作ろう!素敵な森のログハウス!」っていう組み立てて作る可愛いお家、ちょっと高かったのですが人里離れて引き篭もるために買っちゃいました。
ログハウスのパーツを一度田中家の庭に届けてもらってこちらに転移させたのです。
同じ家を作っている人が動画をBouTubeに公開していたので参考にしたり、時々、転移魔法陣でこっちに来てもらった日本のお父さんやシェルダンのお父様に手伝ってもらったのです!。
シェルダンの私のお父様は、お仕事で忙しいのに来てくれて丸太を肩に担いで凄い活躍だったのですよ!。
それでもログハウスとお庭まで作るのにどのくらいだったかな?、確か179歳の時に始めたから5年もかかってしまいました。
お家の周りには素敵な庭も作りました、ハーブや薬草、お野菜がおいしく元気に育っているのです!。
今のお庭でも特に不便は無いのですが、実はもう少し畑を増やしたくて森の結界を広げようかなって思っているのです。
その時はシルベスター叔父様に頼んで一緒に魔物を間引いてもらわなきゃですね。
この家を作る時にもお手伝いしてくれたから通販で「ゼッタイ本物!3年保証!ランボー公式?サバイバルナイフ」や軍用っぽい怪しいクロスボウを買ってあげたら凄く喜んでくれました。
でも森の結界を広げるのなら私の魔力量が足りなくなるのです。
今私の魔力量はどれだけあるのか全然分からなくて、建国の大魔導士様の10倍くらいはあるんじゃないかって博士が言っていました、それくらいの量になるとほとんど不老不死なのですが、それでも少し足りないのです。
私は呪いの刃を受けていて、常に魔力をかなり使って呪いを抑えています。
それに加えて森とお家の境界線を維持する結界の魔道具にも定期的に魔力を補充しているので、結界の範囲を大きくすると魔力を補充する時に魔力切れになりそうなのです。
その対策として呪いの刃の被害者さん用に私が作った呪いの進行を防ぐボディスーツを着ています、あれがあると呪いに対抗して流す魔力がいらなくなってもっと大きな結界が森に張れるのです!。
でもあの服、凄くえっちなのです・・・。
普通の服を着たい時もあるので魔力を更に増やす為に「魔闘気プシュー!、コホォォォ!、ふはー!」を久しぶりに再開したし、結界の横に魔力蓄積器を設置して余分な魔力を補充して運用しているのです、私の計算だと放っておいても森の結界は20日くらい維持できるようになりました。
それにえっちな服を着ていても誰も来ない森の中なので最近は気にしなくなっていたのですが・・・。
・・・ある日森の中で知らないおじさんと遭遇してしまったのです。
ランサー大陸は地下資源の宝庫なのに加えてハーブや薬草の宝庫でもあって、お家の庭で栽培できない植物は群生地に転移魔法陣を置いて必要な時に取りに行っているのです。
あれは大陸の森の北端に生える水草を取りに行った時の事なのです。
魔物の様子がいつもと違ってざわざわしていたのです。
私は博士の作ってくれた腕輪を使って防御結界を身体の周りに常時張っているのでドラゴンのブレスを浴びても大丈夫なのですが、狼の魔物に肩や頭をかじられて涎まみれになりながら、いつものように水草を取っていると男の人の叫び声がしたのです。
怖かったので転移魔法陣に戻ろうとしたらその魔法陣のすぐ近くに知らないおじさんが血だらけで倒れていたのです。
慌てて逃げようとしたらおじさんが言いました。
「待って・・・、助けてくれ、お願いだ、まだ死にたくねぇ・・・」
うん、今すぐ治療したら助かるかも・・・。
でも私は若い男の人が怖いのです、・・・とは言ってもこの人は若くないしギリギリ許容範囲なのですが、声が大きかったり、暴力を振るう人だったら怖いのです!。
迷っていると私を齧っていた狼の魔物さんが集まってきたようで遠くの方で鳴き声が聞こえてきました、私は大丈夫なのですがおじさんは食べられてしまうのです。
私は即席の転移魔法陣を足元に設置してお家に転移させました。
うっかりお腹に刺さっていた木を一緒に転移させるのを忘れていたから、お家に転移したおじさんのお腹から血がだばぁーって出たので、慌ててローゼリア王国の王都に居る博士を連れてきて処置をしてもらいました。
どこの誰なのか分からなかったし、他国の人をローゼリア王国に勝手に転移させて国王陛下から怒られたら怖いので、しばらく私のお家で様子を見て本人の希望する場所があったら私の転移魔法陣で送ってあげる事になりました。
博士は少しだけ心配していましたが結局、「ドラゴンでも嬢ちゃんには傷一つ付けられんから大丈夫だろ」って言って帰っていきました。
おじさんは5日経っても目が覚めなくて、毎日博士を呼んで水や薬草を口に流し込んだり異常がないか診てもらったのですが、・・・死ぬくらいの重傷だったから仕方ない、もうすぐ目を覚ますんじゃないかと言われました。
6日目になっておじさんを助けた事を後悔しました。
私がお風呂に入ろうとしていたら扉を壊して私に襲い掛かってきたのです、若い人じゃなくても男の人は獣だったのです、おじさんは私のような幼女に欲情を抱く変態さんだったのです!。
そして私の身体を見て、「何だよお前エロいなグへへへへ!」と最低なことを言ったのです!。
防御結界があるので危害を加えられる心配はなかったのですが私は怖くて涙が止まりませんでした。
動揺してよく覚えてないのですが、・・・何だったかな?、「何で泣くんだ」的な?、いえ!確か、「泣くな!騒ぐんじゃねぇぞ!」って言われた時にはもう駄目でした、お、お漏らしをしてしまったのです。
184歳でお漏らしなんて恥ずかしくて死にそうです。
転移魔法陣でシェルダンのお父様やシルベスター叔父様を連れてきてお仕置きをしてもらおうと思った時、おじさんは「済まねぇ、ちょっと着替えてくるわ」と言って部屋を出ていきました。
昔シェルダンのお母様に淑女教育だと言って教わったのですが、小さい女の子が好きな性癖の男性は性欲が溜まっても理性を全力で働かせて思いとどまる場合が多い、社会的な信用を維持する為にどこかで、「抜く」という行為を行って、「理性を取り戻す」と言っていたのです。
それならあのおじさんは、「抜きに行った」と考えるのが正しいのでしょう、理世だった時に読んでいた、「小説家になるのです!」・・・じゃなくて、「ノックタンタンノベルズ!」にもそんな事が書いてありました、男の人はみんなそうなのでしょう。
となると戻ってきたおじさんは、「賢者モード」というものになっているに違いありません、冷静にお話ができるのです。
6日も眠っていたのですからお腹もすいているでしょう、お風呂に入ってお着替えをして賢者のおじさんの為にご飯の準備をしておきましょうか、何がいいかな、お腹に優しいものにしてあげましょう。
そう考えて私はお風呂に入って汚れた服を洗濯したのです。
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