あの娘が空を見上げる理由ー第四章 願いー

堀井菖蒲

登場人物

 この物語は「あの娘が空を見上げる理由」シリーズ四作目となります。こちらから読んでも分かるように、登場人物とストーリーをまとめておきます。もしご興味が湧いた方は一作目「憧憬」からお読みください。

 

木全正人きまたまさと

 当別町にある廃校の体育館で手作り家具工房樹々を営む家具職人。

 容姿端麗・頭脳明晰で人並み外れた感覚の持ち主。家具職人としての腕は優秀だが、営業センスは皆無。物事を順序立てて遂行する能力に欠ける。セルフコントロールが出来ず、仕事に過集中すると昼夜逆転してしまう。優しくて涙もろい。


谷口美葉たにぐちみよ

 家具工房樹々の隣にある万屋の娘。京都の木寿屋でスペースデザイナーとして働いている。

 美しく快闊な女性。デザイナーとしての腕は優秀で仕事に対する情熱は熱い。仕事に熱中する余りセルフケアがおろそかになり自律神経が乱れがちなのだが、自身の不調に気付きにくい。


栄田佳音さかえだかのん

 美葉の幼なじみの大親友。札幌で看護師をしている。色白でぽっちゃりとし、天然パーマのおっとりした女の子。浮気して家を出た父親が農業を手伝うために何食わぬ顔で家に出入りするのが嫌で家を出るため看護師を目指した。

 自分に自信を持てない性格で、看護師長の男にDVを受けていた。

 幼なじみの錬と結婚し、大地という男児をもうける。


栄田錬さかえだれん

 美葉の同級生で幼なじみ。人に気を遣いすぎる性格。農業資材と農機を販売する会社の一人息子で、経営を学ぶため神奈川県の大学に進学したが、パン作りの魅力にはまり姿をくらましてしまう。佳音に見つかって同棲することになり、皆の前に姿を現すことになった。

 佳音と結婚し、当別に薪釜のパン屋を開業するのを夢見ている。現在は札幌のパン屋で修行中。


片桐健太かたぎりけんた

 美葉の同級生で、幼少期はよくぶつかり合っていた。目立ちたがり屋でお調子者だが情に厚い。町内で最も広い農地を持つ農場の跡取り息子。アキに一目惚れし、息子の猛と親子として片桐家の離れに住んでいる。


木全アキきまたあき

 正人の元妻。育児放棄された状態で育つ。中学二年で母の彼氏に性的虐待をされて家出をし、幼児性愛者に助けられたがそこでも虐待に合う。保護された時話題になり個人情報がネットに流出した。名前を変えるため、離婚後も正人の姓を名乗っている。小柄でヤンキー顔だが極端に控えめな性格。


木全猛きまたたける

 アキの息子で小学五年生。礼儀正しくて優しい男の子。桃花と仲が良かった。


野々村陽汰ののむらひなた

 美葉の同級生。女性の平均身長よりも頭一つ分背が低い。くせ毛の前髪で顔を半分隠している。緘黙症を患い、家の仕事を手伝いながら作曲をしていたが、のえるに見出されku-onというバンドを組みメジャーデビューして活躍中。ku-onでは作曲とドラム担当。


●のえる(本名 神田百合)

 ku-onのボーカル。陽汰の曲に歌詞を付けて歌い、動画を作って配信していた。モデルのようにスタイルが良く、派手な出で立ちで気が強い。アルコール中毒の母親と同居している。母は元有名女優で父は映画監督。両親は別居中で父親には長い間会っていない。


野々村悠人ののむらゆうと

 陽汰の兄で、有機農業に熱い情熱を注いでいる。正人と同じ年で、美葉らにとっては兄のような存在。


野々村千紗ののむらちさ

 悠人の妻。東京で不倫相手に騙され、妊娠して当別に戻ってきた。娘がアレルギー体質だったため、山で自給自足の生活をしていた。人に対する警戒心が強い。


野々村桃花ののむらももか

 千紗の連れ子。極度のアレルギー体質で化学物質過敏症。


田中保志たなかやすし

 関西弁を話す強面のおじさん。リフォーム業を営んでおり、なにかと正人や美葉の面倒を見てきた。京都の老舗建築会社ゼンノーの跡取り息子だが、会社を継ぐ意志はない。正人と同じ年の息子を自殺で亡くしている。


谷口和夫たにぐちかずお

 美世の父親。樹々の隣にある万屋を営んでいるのんびりとしたおじさん。妻を早くに亡くしている。


森山波子もりやまなみこ

 佳音の母。優しくて温かなお母さん。夫と離婚し現在独身生活を満喫中。


森山節子もりやませつこ故人

 佳音の祖母。歌が上手でいつもソーラン節を歌っていた。懐深く人々に慕われている人物であった。晩年は認知症を患い寝たきりとなり、皆に愛されて生涯を終えた。


片桐伸也かたぎりしんや

 健太の父親。当別一広い農場主。酒飲みで重度の糖尿病を患っている。糖尿病の二次障害で左足を切断し、義足を使っている。


片桐和子かたぎりかずこ

 健太の母。厳しい姑にしつけられ、血統意識の強い頑なな性格になった。自由奔放な夫を支えている。正人やアキなどよそ者の存在を極端に嫌っている。


栄田聡さかえださとし

 錬の父親で栄田農機の社長。背が高くてがっしりとした体格。


栄田藤乃さかえだふじの

 錬の母親。小さくて細身の優しいお母さん。夫の会社を支えている。


野々村安弘ののむらやすひろ

 悠人と陽汰の父。子育てについては放任主義だが子供達のことは影ながら温かく見守っている。保志や波子と親しい。


野々村直美ののむらなおみ

 悠人と陽汰の母でベテランの助産師。仕事が忙しくて自分の子供の子育てには手を抜いていた。ぱっちりとした瞳の美人。







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